通関士の過去問
第49回(平成27年)
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問42

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問題

通関士試験 第49回(平成27年) 通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問42 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
  • 申告納税方式が適用される貨物を業として輸入する者が関税法第94条第1項( 帳簿の備付け等 )の規定により備え付けなければならない帳簿に記載すべき事項の一部が輸入の許可書に記載されている場合は、当該一部の事項の当該帳簿への記載を省略することができる。
  • 日本籍を有する船舶であって、本邦と外国との間を往来するものに積まれている外国貨物である船用品を当該船舶においてその本来の用途に従って消費する場合には、その消費の時までに当該船舶の船長が輸入申告しなければならない。
  • 特例輸入者の特例申告貨物に係る輸入申告書には、当該特例申告貨物の記号及び番号を記載する必要はない。
  • 輸入申告が不要とされている郵便物のうち、税関長が日本郵便株式会社に検査が終了した旨を通知したものは、関税法の適用については、輸入を許可された貨物とみなされる。
  • 申告納税方式が適用される貨物であっても、課税価格の合計額が1万円以下である場合には、輸入申告をする必要はない。

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この過去問の解説 (2件)

01

関税法に規定されている、輸入通関に関する問題です。

選択肢1. 申告納税方式が適用される貨物を業として輸入する者が関税法第94条第1項( 帳簿の備付け等 )の規定により備え付けなければならない帳簿に記載すべき事項の一部が輸入の許可書に記載されている場合は、当該一部の事項の当該帳簿への記載を省略することができる。

正しい内容です。

関税法第94条に、申告納税方式が適用される貨物を業として輸入する者は、政令で定めるところにより、当該貨物の品名、数量及び価格その他の必要な事項を記載した帳簿を備え付け、かつ、当該関税関係帳簿及び当該貨物に係る取引に関して作成し又は受領した書類その他の書類で政令で定めるものを保存しなければならない。

ただし、第六十八条(輸出申告又は輸入申告に際しての提出書類)の規定により税関に提出した書類については、この限りでないと規定されております。

選択肢2. 日本籍を有する船舶であって、本邦と外国との間を往来するものに積まれている外国貨物である船用品を当該船舶においてその本来の用途に従って消費する場合には、その消費の時までに当該船舶の船長が輸入申告しなければならない。

誤った内容です。

関税法施行令1条の2に、本邦と外国との間を往来する船舶や航空機に積まれている外国貨物である船用品や機用品をそれらの船舶や航空機においてその本来の用途に従って使用し、又は消費する場合には、輸入とはみなされません。

外国貨物の輸入前における本邦での使用又は消費を全て輸入とみなすことは適当ではないため、例外規定が設けられております。

選択肢3. 特例輸入者の特例申告貨物に係る輸入申告書には、当該特例申告貨物の記号及び番号を記載する必要はない。

正しい内容です。

関税法施工令第59条

輸入しようとする貨物について、輸出又は輸入の許可の規定による申告は、次の各号に掲げる事項を記載した輸入申告書を税関長に提出してしなければならない。

一 貨物の記号、番号、品名、数量及び価格(特例輸入者の特例申告貨物にあつては、貨物の品名、数量及び価格)

二 貨物の原産地及び積出地並びに仕出人の住所又は居所及び氏名又は名称

三 貨物を積んでいた船舶又は航空機の名称又は登録記号

四 貨物の蔵置場所

五 その他参考となるべき事項

選択肢4. 輸入申告が不要とされている郵便物のうち、税関長が日本郵便株式会社に検査が終了した旨を通知したものは、関税法の適用については、輸入を許可された貨物とみなされる。

誤った内容です。

税関長が日本郵便株式会社に検査が終了した旨を通知したもので、その後、名宛人に交付されれば内国貨物とみなされます。

名宛人に交付される前であれば外国貨物のため、本問の内容であれば輸入を許可貨物とみなされません。

選択肢5. 申告納税方式が適用される貨物であっても、課税価格の合計額が1万円以下である場合には、輸入申告をする必要はない。

誤った内容です。

本問の内容は、輸入申告が必要な内容です。

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02

【正解】

1.3

【解説】

1.正しい記述です

(関税法94条1項、関税令83条5項)

2.誤った記述です

この場合の輸入申告者は消費した者です。

(関税法2条3項)

3.正しい記述です

記号、番号は記載不要ですが、品名、数量、価格は必要です。

(関税法67条、関税令59条1項1号)

4.誤った記述です

輸入申告が不要とされている郵便物のうち、税関長が日本郵便株式会社に

検査が終了した旨を通知したものは、関税法の適用については、輸入を許可

された貨物とみなされません。

5.誤った記述です

設問ような規定はないです。

参考になった数15