通関士の過去問
第52回(平成30年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問88

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問題

通関士試験 第52回(平成30年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問88 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、関税法第10章に規定する罰則に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
  • 関税法第110条第1項(関税を免れる等の罪)の犯罪に係る貨物について、その情を知って当該貨物を有償又は無償で取得した者は、関税法に基づき罰せられることがある。
  • 通関業者の偽りその他不正の行為により関税を免れた場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることがあるが、当該行為により関税を免れようと実行に着手してこれを遂げない場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることはない。
  • 関税法第109条(輸入してはならない貨物を輸入する罪)の犯罪に係る貨物については没収されることがあるが、その犯罪行為の用に供した船舶又は航空機については没収されることはない。
  • 法人の従業者がその法人の業務について、関税法第111条第1項(許可を受けないで輸出入する等の罪)に該当する違反行為をした場合には、当該従業者が関税法に基づき罰せられることがあるほか、その法人に対しても罰金刑が科されることがある。
  • 重大な過失により関税法第32条の規定に違反して税関長の許可を受けないで保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出した者は、関税法に基づき罰せられることはない。

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この過去問の解説 (2件)

01

関税法第10章に規定する罰則に関する問題です。

選択肢1. 関税法第110条第1項(関税を免れる等の罪)の犯罪に係る貨物について、その情を知って当該貨物を有償又は無償で取得した者は、関税法に基づき罰せられることがある。

正しい記述です。

その情を知って」という内容が、重要です。

選択肢2. 通関業者の偽りその他不正の行為により関税を免れた場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることがあるが、当該行為により関税を免れようと実行に着手してこれを遂げない場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることはない。

当該行為により関税を免れようと実行に着手してこれを遂げない場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることはない。」という記述が誤っています。

実行に着手してこれを遂げない場合でも、関税法に基づき罰せられることがあると規定されております。

😃不正行為を未然に防ぐための規定ですね。

選択肢3. 関税法第109条(輸入してはならない貨物を輸入する罪)の犯罪に係る貨物については没収されることがあるが、その犯罪行為の用に供した船舶又は航空機については没収されることはない。

「…その犯罪行為の用に供した船舶又は航空機については没収されることはない。」という記述が誤っています。

関税法第109条(輸入してはならない貨物を輸入する罪)の犯罪行為の用に供した船舶又は航空機については没収されることはあると規定されております。

😃犯罪行為を未然に防ぐための規定ですね。

選択肢4. 法人の従業者がその法人の業務について、関税法第111条第1項(許可を受けないで輸出入する等の罪)に該当する違反行為をした場合には、当該従業者が関税法に基づき罰せられることがあるほか、その法人に対しても罰金刑が科されることがある。

正しい記述です。

両罰規定の内容です。

😃法人は、行為者ではなくても、監督責任を取るべきですね。

選択肢5. 重大な過失により関税法第32条の規定に違反して税関長の許可を受けないで保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出した者は、関税法に基づき罰せられることはない。

関税法に基づき罰せられることはない。」という内容が誤っています。

外国貨物を見本として一時持ち出すとき、税関長の許可を受けなければならないです。それを違反した者は、関税法に基づき罰せられることがあると規定されております。

😃罰せられることがない場合、不正行為者がどんどん増えるでしょう。

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02

関税法に規定する罰則に関する問題です。

選択肢1. 関税法第110条第1項(関税を免れる等の罪)の犯罪に係る貨物について、その情を知って当該貨物を有償又は無償で取得した者は、関税法に基づき罰せられることがある。

正しい内容です。

関税を免れる等の罪の犯罪に係る貨物について、その情を知って当該貨物を有償又は無償で取得した者は、関税法に基づき罰せられることがあります。

選択肢2. 通関業者の偽りその他不正の行為により関税を免れた場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることがあるが、当該行為により関税を免れようと実行に着手してこれを遂げない場合における当該行為をした通関業者については関税法に基づき罰せられることはない。

誤った内容です。

当該行為により関税を免れようと実行に着手してこれを遂げない場合における当該行為をした通関業者についても関税法に基づき罰せられることがあります。

選択肢3. 関税法第109条(輸入してはならない貨物を輸入する罪)の犯罪に係る貨物については没収されることがあるが、その犯罪行為の用に供した船舶又は航空機については没収されることはない。

誤った内容です。

関税法第118条に、輸入してはならない貨物を輸入する罪の犯罪に係る貨物については没収されることがあるが、その犯罪行為の用に供した船舶又は航空機についても没収されることがあると規定されております。

選択肢4. 法人の従業者がその法人の業務について、関税法第111条第1項(許可を受けないで輸出入する等の罪)に該当する違反行為をした場合には、当該従業者が関税法に基づき罰せられることがあるほか、その法人に対しても罰金刑が科されることがある。

正しい内容です。

法人の従業者がその法人の業務について、許可を受けないで輸出入する等の罪に該当する違反行為をした場合には、当該従業者が関税法に基づき罰せられることがあるほか、その法人に対しても罰金刑が科されることがあります。

選択肢5. 重大な過失により関税法第32条の規定に違反して税関長の許可を受けないで保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出した者は、関税法に基づき罰せられることはない。

誤った内容です。

重大な過失により関税法第32条の規定に違反して税関長の許可を受けないで保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出した者は、関税法第116条の規定により、重過失犯として罰金刑に処される場合があります。

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