通関士の過去問
第52回(平成30年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問95

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問題

通関士試験 第52回(平成30年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問95 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、関税の過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「該当なし」をマークしなさい。
  • 修正申告が、その申告に係る関税についての調査があったことにより当該関税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る関税についての調査に係る税関による事前通知がある前に行われたものであるときは、過少申告加算税は課されない。
  • 更正に基づき過少申告加算税が課される場合において、当該更正により納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに、当該更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、当該更正により納付すべき税額からその正当な理由があると認められる事実に基づく税額として計算した金額を控除した税額を基礎として計算した過少申告加算税を課する。
  • 過少申告加算税の額の計算の基礎となる税額が10,000円未満である場合においては、過少申告加算税は課さず、当該税額に10,000円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てて計算する。
  • 無申告加算税の額が5,000円未満である場合においては、これを徴収せず、当該無申告加算税の額に100円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てる。
  • 過少申告加算税が課される場合において、納税義務者が納付すべき税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、その隠蔽したところに基づき納税申告をしていたときは、当該納税義務者に対し、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に100分の30の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税が課される。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (2件)

01

関税の過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税に関する問題です。

「細かい!覚えにくい!…」とよく思われる内容ですので、正しい記述の内容をポイントで覚えましょう。

★過去問を何度も解くことにより、少しずつ覚えるようになりますね。

選択肢1. 修正申告が、その申告に係る関税についての調査があったことにより当該関税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る関税についての調査に係る税関による事前通知がある前に行われたものであるときは、過少申告加算税は課されない。

正しい記述です。

過少申告加算税は課されないケースです。

ポイント:迅速➕️自主的に修正申告をしたこと

😃①予知してされたものでない場合

②事前通知がある前に修正申告した

選択肢2. 更正に基づき過少申告加算税が課される場合において、当該更正により納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに、当該更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、当該更正により納付すべき税額からその正当な理由があると認められる事実に基づく税額として計算した金額を控除した税額を基礎として計算した過少申告加算税を課する。

正しい記述です。

過少申告加算税が少なくなるケースの内容です。

ポイント:意図的に過少申告をしたことではない

😃①正当な理由があると認められるものがある場合

②控除した税額を基礎として計算した過少申告加算税を課する

選択肢3. 過少申告加算税の額の計算の基礎となる税額が10,000円未満である場合においては、過少申告加算税は課さず、当該税額に10,000円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てて計算する。

正しい記述です。

計算の基礎となる関税額の端数処理のルールです。

😃関税額に10,000円未満の端数を切り捨てる

選択肢4. 無申告加算税の額が5,000円未満である場合においては、これを徴収せず、当該無申告加算税の額に100円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てる。

正しい記述です。

無申告加算税の税額の端数処理のルールです。

😃①無申告加算税の額に100円未満の端数を切り捨てる

②5,000円未満の場合、徴収しない

選択肢5. 過少申告加算税が課される場合において、納税義務者が納付すべき税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、その隠蔽したところに基づき納税申告をしていたときは、当該納税義務者に対し、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に100分の30の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税が課される。

100分の30の割合」という内容が誤っています

重加算税の割合の問題ですね。

設問の内容によりますと、過少申告加算税に代え、重加算税が課される場合、重加算税の割合が35%になります。

😃過少申告加算税に代え、重加算税が課される場合→35%

無申告加算税に代え、重加算税が課される場合→40%

★無申告加算税の方が、過少申告加算税より、もっと重いですね。

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02

関税の過少申告加算税および重加算税に関する問題です。

選択肢1. 修正申告が、その申告に係る関税についての調査があったことにより当該関税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る関税についての調査に係る税関による事前通知がある前に行われたものであるときは、過少申告加算税は課されない。

正しい内容です。

当該関税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る関税についての調査に係る税関による事前通知がある前に行われたものであるときは、過少申告加算税は課されないとされております。

なお、更正があるべきことを予知してされ場合には、税関長による更正の前に修正申告をした場合であっても過少申告加算税が課されることとなります。

選択肢2. 更正に基づき過少申告加算税が課される場合において、当該更正により納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに、当該更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、当該更正により納付すべき税額からその正当な理由があると認められる事実に基づく税額として計算した金額を控除した税額を基礎として計算した過少申告加算税を課する。

正しい内容です。

当該更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、正当な理由があると認められる事実に基づく税額として計算した金額を控除した税額を基礎として過少申告加算税を課するとされております。

選択肢3. 過少申告加算税の額の計算の基礎となる税額が10,000円未満である場合においては、過少申告加算税は課さず、当該税額に10,000円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てて計算する。

正しい内容です。

過少申告加算税の端数処理についての纏めです。

・過少申告加算税の額を計算する基礎となる増差税額が1万円未満の場合は過少申告加算税は徴収されません。

・増差税額に1万円未満の端数がある場合にはこれを切り捨てます。

・計算した過少申告加算税が5000円未満の場合には過少申告加算税は徴収されません。

・計算した過少申告加算税に100円未満の端数がある場合にはこれを切り捨てます。

選択肢4. 無申告加算税の額が5,000円未満である場合においては、これを徴収せず、当該無申告加算税の額に100円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てる。

正しい内容です。

過少申告加算税の端数処理についての纏めです。

・過少申告加算税の額を計算する基礎となる増差税額が1万円未満の場合は過少申告加算税は徴収されません。

・増差税額に1万円未満の端数がある場合にはこれを切り捨てます。

・計算した過少申告加算税が5000円未満の場合には過少申告加算税は徴収されません。

・計算した過少申告加算税に100円未満の端数がある場合にはこれを切り捨てます。

選択肢5. 過少申告加算税が課される場合において、納税義務者が納付すべき税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、その隠蔽したところに基づき納税申告をしていたときは、当該納税義務者に対し、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に100分の30の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税が課される。

誤った内容です。

重加算税の計算方法についてです。

・過少申告加算税に代えて課される場合

 過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に35%の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税が課されます。

・無申告加算税に代えて課される場合

 無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る無申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に40%の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税が課されます。

参考になった数10