通関士の過去問
第52回(平成30年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問103

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問題

通関士試験 第52回(平成30年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問103 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、関税法第8章に規定する不服申立てに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」をマークしなさい。
  • 関税法の規定による税関長の処分について審査請求があった場合には、財務大臣は、その審査請求人から関税等不服審査会への諮問を希望しない旨の申出がされており、当該審査請求に参加する者から当該諮問をしないことについて反対する旨の申出がされていないときであっても、当該諮問をしなければならない。
  • 関税の徴収に関する税関長の処分の取消しの訴えは、当該処分についての再調査の請求についての決定を経た後でなければ、提起することができない。
  • 税関長が輸入されようとする貨物のうちに風俗を害すべき書籍に該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるとして、当該貨物を輸入しようとする者に対し、その旨を通知した場合において、当該通知の取消しの訴えを行おうとする者は、当該通知についての審査請求をすることなく、当該取消しの訴えを提起することができる。
  • 関税法の規定による税関長の処分について再調査の請求があったときは、税関長は、関税等不服審査会に諮問しなければならない。
  • 関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分に不服がある者は、当該処分は当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなし、再調査の請求をすることができる。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (3件)

01

不服申立てに関する問題です。

税関長に対して、再調査の請求ができます。

財務大臣に対して、審査請求ができます。

選択肢1. 関税法の規定による税関長の処分について審査請求があった場合には、財務大臣は、その審査請求人から関税等不服審査会への諮問を希望しない旨の申出がされており、当該審査請求に参加する者から当該諮問をしないことについて反対する旨の申出がされていないときであっても、当該諮問をしなければならない。

「…当該諮問をしなければならない」という内容が誤っています。

関税法の規定による税関長の処分について審査請求があった場合には、財務大臣は、その審査請求人から関税等不服審査会への諮問を希望しない旨の申出がされており、当該審査請求に参加する者から当該諮問をしないことについて反対する旨の申出がされていないとき、当該諮問を要しないと規定されております。

😃諮問しない旨があった場合、諮問を要しないです。

選択肢2. 関税の徴収に関する税関長の処分の取消しの訴えは、当該処分についての再調査の請求についての決定を経た後でなければ、提起することができない。

当該処分についての再調査の請求についての決定を経た後でなければ」という内容が誤っています。

関税の徴収に関する税関長の処分の取消しの訴えは、財務大臣への審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができないと規定されております。

😃関税に関する処分、児童ポルノ公安または風俗を害すべき書籍のような言葉があった場合、「財務大臣への審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない」という内容を思い出しましょう。

選択肢3. 税関長が輸入されようとする貨物のうちに風俗を害すべき書籍に該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるとして、当該貨物を輸入しようとする者に対し、その旨を通知した場合において、当該通知の取消しの訴えを行おうとする者は、当該通知についての審査請求をすることなく、当該取消しの訴えを提起することができる。

「…当該通知についての審査請求をすることなく、当該取消しの訴えを提起することができる。」という内容が誤っています。

税関長が輸入されようとする貨物のうちに風俗を害すべき書籍に該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるとして、当該貨物を輸入しようとする者に対し、その旨を通知した場合において、当該通知の取消しの訴えを行おうとする者は、財務大臣への審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができないと規定されております。

😃関税に関する処分、児童ポルノ公安または風俗を害すべき書籍のような言葉があった場合、「財務大臣への審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない」という内容を思い出しましょう。

選択肢4. 関税法の規定による税関長の処分について再調査の請求があったときは、税関長は、関税等不服審査会に諮問しなければならない。

税関長は、関税等不服審査会に諮問しなければならない」という内容が誤っています。このような規定はありません。

関税法の規定による税関長の処分について審査請求があったときは、財務大臣は、関税等不服審査会に諮問しなければならないと規定されております。

😃財務大臣→不服審査会→諮問

選択肢5. 関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分に不服がある者は、当該処分は当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなし、再調査の請求をすることができる。

正しい記述です。

😃税関職員の処分→税関長がした処分とみなし→再調査の請求ok

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02

正解は5です。

関税法第八章”不服申立て”より、出題されています。

1→×
第91条1号において、諮問しなければならないこのとの例外として”審査請求人からその諮問を希望しない旨の申出がされている場合から、当該諮問をしないことについて反対する旨の申出がされている場合を除く”とあります。
問題文1の場合は諮問することを要しません。

2→×
第93条において、”処分又は通知の取消しの訴えは、当該処分又は通知についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない”とあります。
再調査ではなく、審査請求に対する裁決を経た後です。

3→×
第93条2項において、輸入してはならない貨物(第69条の2第3項、または第69条の11第3項)の通知の取消しの訴えは、問題文2と同法に審査請求に対する裁決を経た後でなければ提起することができません。

4→×
第91条において、関税法の”規定による財務大臣又は税関長の処分について審査請求があったときは、財務大臣は各号のいずれかに該当する場合を除き、審査会等で政令で定めるものに諮問しなければならない”とあります。
再調査ではなく、審査請求があったときです。

5→○
第89条において、”…の規定による税関長の処分に不服がある者は、再調査の請求をすることができる”とあります。
また、その2項にて”…の規定による税関職員の処分は
当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなす”とあります。
第89条に照らし合わせると、正しい記述です。

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03

関税法に規定する不服申立てに関する問題です。

選択肢1. 関税法の規定による税関長の処分について審査請求があった場合には、財務大臣は、その審査請求人から関税等不服審査会への諮問を希望しない旨の申出がされており、当該審査請求に参加する者から当該諮問をしないことについて反対する旨の申出がされていないときであっても、当該諮問をしなければならない。

誤った内容です。

審査請求人から、その諮問を希望しない旨の申出がされている場合には、財務大臣は、関税等不服審査会に諮問する必要はありません。

選択肢2. 関税の徴収に関する税関長の処分の取消しの訴えは、当該処分についての再調査の請求についての決定を経た後でなければ、提起することができない。

誤った内容です。

関税の確定若しくは徴収に関する処分又は滞納処分の取消しの訴えは、当該処分又は通知についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができないとされております。

選択肢3. 税関長が輸入されようとする貨物のうちに風俗を害すべき書籍に該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるとして、当該貨物を輸入しようとする者に対し、その旨を通知した場合において、当該通知の取消しの訴えを行おうとする者は、当該通知についての審査請求をすることなく、当該取消しの訴えを提起することができる。

誤った内容です。

輸出入される貨物が児童ポルノ若しくは公安又は風俗を害すべき書籍、図画等に該当する処分又は通知についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができないとされております。

選択肢4. 関税法の規定による税関長の処分について再調査の請求があったときは、税関長は、関税等不服審査会に諮問しなければならない。

誤った内容です。

関税法又は他の関税に関する法律の規定による財務大臣又は税関長の処分について審査請求があったときは、財務大臣は関税等不服審査会に諮問しなければなりません。

選択肢5. 関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分に不服がある者は、当該処分は当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなし、再調査の請求をすることができる。

正しい内容です。

関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分は、当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなすと規定されております。

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