通関士の過去問
第52回(平成30年)
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問42

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

通関士試験 第52回(平成30年) 通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問42 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、関税率表の所属の決定に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。なお、関連する類の表題は以下のとおり。
問題文の画像
  • 硝酸銀(試薬特級)は、貴金属である銀を含むので、第28類ではなく、第71類に分類される。
  • エチルアルコールは、有機化学品として第29類に分類される。
  • NMR(核磁気共鳴)分析用の試薬として分子中の水素を重水素で同位体置換したアセトンは、第29類ではなく、第28類に分類される。
  • 有機界面活性剤は、化学的に単一かどうかを問わず、第34類に分類される。
  • 蒸留水は、第22類ではなく、無機化合物として第28類に分類される。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は3と5です。

1→×
第71類の注4より、”「貴金属」”とは銀、金及び白金をいう”とあります。硝酸銀は無機化合物にあたり、第28類に属します。

2→×
第29類の注2より、この類には次の物品を含まないとして”エチルアルコール”が挙げられています。
エチルアルコールは第22.07項、もしくは第22.08項に属します。

3→○
通常、アセトンは有機化合物として第29類に属します。ただし、水素を重水素で置換されたアセトンは同位元素の有機化合物となります。よって、この場合は第28類に属します。

4→×
第34類の注1より、この類には次の物品を含まないものとして、”化学的に単一の化合物”が挙げられています。よって、化学的に単一の場合は第34類に含まれません。

5→○
第22類の注1より、この類には次の物品を含まないとして、”蒸留水、伝導度水その他これらに類する純水”とあります。これらは第28.53項に属しますので正解です。

参考になった数14

02

関税率表の所属の決定に関する問題です。

覚えにくいですが、関連付けという方法を使ってみましょう。

選択肢1. 硝酸銀(試薬特級)は、貴金属である銀を含むので、第28類ではなく、第71類に分類される。

硝酸銀(試薬特級)は、第28類に分類されています。

第71類には、金、銀、プラチナ、ダイヤモンド等、普段はアクセサリーとして身につけてるものが含まれていますね。

硝酸銀(試薬特級)って、聞き慣れてないものですよね。アクセサリーとの関連性が低いですね。第71類には、含まれていません。

選択肢2. エチルアルコールは、有機化学品として第29類に分類される。

チルアルコールは、第22類に分類されています。

😃チルアルコール→第29類有機化学品)

選択肢3. NMR(核磁気共鳴)分析用の試薬として分子中の水素を重水素で同位体置換したアセトンは、第29類ではなく、第28類に分類される。

正しい記述です。

😃同位体置換したアセトン→第28類(無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物

選択肢4. 有機界面活性剤は、化学的に単一かどうかを問わず、第34類に分類される。

化学的に単一かどうかを問わず」という内容が誤っています。

化学的に単一の有機界面活性剤は、第34類に分類されると規定されております。

選択肢5. 蒸留水は、第22類ではなく、無機化合物として第28類に分類される。

正しい記述です。

第22類には、海水、純水、蒸留水、メチルアルコールが含まれないと規定されております。

参考になった数4

03

関税率表の所属の決定に関する問題です。

選択肢1. 硝酸銀(試薬特級)は、貴金属である銀を含むので、第28類ではなく、第71類に分類される。

誤った内容です。

第71類注4(A)の規定により、貴金属とは、銀、金及び白金をいうとされているが、貴金属である銀を含む硝酸銀は、第28.43項の規定により貴金属の無機化合物(銀の化合物)として同項に含まれることから、第28類に分類されます。

選択肢2. エチルアルコールは、有機化学品として第29類に分類される。

誤った内容です。

第29類注2にエチルアルコールはこの類には含まれないとあります。

エチルアルコールは第22類に該当します。

選択肢3. NMR(核磁気共鳴)分析用の試薬として分子中の水素を重水素で同位体置換したアセトンは、第29類ではなく、第28類に分類される。

正しい内容です。

通常、アセトンは第29.14項及び第2914.11号の規定により、非環式ケトンとして、第29類に属します。ただし、水素を重水素で同位体置換したアセトンは第28類に属します。

選択肢4. 有機界面活性剤は、化学的に単一かどうかを問わず、第34類に分類される。

誤った内容です。

化学的に単一の有機界面活性剤は、第34類に分類されません。

選択肢5. 蒸留水は、第22類ではなく、無機化合物として第28類に分類される。

正しい内容です。

第22類注1に、この類には蒸留水、伝導度水その他これらに類する純水は含まないとされております。蒸留水は、第28類に属しますので正しい内容です。

参考になった数3