通関士の過去問
第52回(平成30年)
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問52

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問題

通関士試験 第52回(平成30年) 通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問52 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」をマークしなさい。
  • 予備申告を行った場合において、当該予備申告に係る輸入申告予定日までに当該予備申告に係る税関の審査が終了したときは、関税法第67条の規定による輸入申告を行うことを要しない。
  • 使用中の船舶であって本邦外において本邦の国籍を取得した船舶を輸入する場合におけるその輸入の具体的な時期は、当該船舶が初めて本邦に回航されて使用に供される時又は当該船舶に係る輸入の許可の時のいずれか早い時とされている。
  • 税関官署の開庁時間以外の時間における関税法第43条の3第1項の規定による保税蔵置場に外国貨物を置くことの承認に係る事務の執行について、恒常的にその求めの届出を行おうとする者は、書面によることなく口頭により当該求めの届出を税関長に行うことができる。
  • 輸入申告に併せて輸入の許可前における貨物の引取りの承認の申請を行おうとする者は、輸入申告書を提出することなく、輸入許可前貨物引取承認申請書を税関長に提出することにより、当該申告及び申請を行うことができる。
  • 本邦の政府機関が公用に供するため輸入する貨物であって、経済産業大臣が定めるものについては、輸入申告書の提出に代え、適宜の書面により輸入申告を行うことができる。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1→×

予備審査制について:蔵関第251号4(1)輸入申告への切替えより、”予備申告に係る貨物の輸入申告は、法第67条の2又は法第70条の規定に基づき輸入申告を行うことができることとなった時期以後に、予備申告書を提出した官署の通関部門に申し出ることによりその意思表示を行い、原則として予備申告書の申告年月日欄の右横余白に申出を受けた職員が受理印を押なつすることにより、当該予備申告書を輸入(納税)申告書又は輸入(引き取り)申告書として取り扱うものとする”とあります。

輸入申告は行わなければなりません。

2→○

関税法基本通達2-1より、”使用中の船舶であって本邦外において本邦の国籍を取得した船舶を輸入する場合におけるその輸入の具体的な時期は、当該船舶が初めて本邦に回航されて使用に供される時、又は当該船舶に係る輸入の許可の時のいずれか早い時である”とあります。

正しい記述です。

3→×

関税法第98条の開庁時間外の事務の執行の求めにて、”税関官署の開庁時間以外の時間において、税関の事務のうち政令で定めるものの執行を求めようとするものは、あらかじめその旨を税関長に届け出なければならない”とあります。

求めは、開庁時間外の事務の執行を求める届出書の提出が必要です。口頭では認められません。

4→×

関税法施行令第63条において、”輸入の許可前における貨物の引取りに規定する承認を受けようとする者は、その承認を受けようとする貨物の記号、番号、品名、数量及び輸入申告の年月日並びに当該承認を受けようとする事由を記載した申請書を当該貨物の輸入申告をした税関長に提出しなければならない”とあります。

輸入許可前貨物引取承認申請書を輸入申告書に代えることはできません。

5→×

関税法第67条において、”貨物を輸出し、又は輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、当該貨物の品名並びに数量及び価格その他必要な事項を税関長に申告し、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない”とあります。

本邦の政府機関が公用に供するため輸入するものであって、経済産業大臣が定めるものについては適宜の書面を輸入申告書に代えられるとする取扱いはありません。

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02

輸入通関に関する問題です。

選択肢1. 予備申告を行った場合において、当該予備申告に係る輸入申告予定日までに当該予備申告に係る税関の審査が終了したときは、関税法第67条の規定による輸入申告を行うことを要しない。

誤った内容です。

予備申告を行った場合において、輸入申告予定日までに当該予備申告に係る税関の審査が終了しているかにかかわらず、予備申告の後、輸入申告が必要です。

選択肢2. 使用中の船舶であって本邦外において本邦の国籍を取得した船舶を輸入する場合におけるその輸入の具体的な時期は、当該船舶が初めて本邦に回航されて使用に供される時又は当該船舶に係る輸入の許可の時のいずれか早い時とされている。

正しい内容です。

本邦外において本邦の国籍又は仮国籍を取得した船舶又は航空機の場合、初めて本邦に回航されて使用に供される時が、輸入の具体的な時期とされております。

選択肢3. 税関官署の開庁時間以外の時間における関税法第43条の3第1項の規定による保税蔵置場に外国貨物を置くことの承認に係る事務の執行について、恒常的にその求めの届出を行おうとする者は、書面によることなく口頭により当該求めの届出を税関長に行うことができる。

誤った内容です。

税関官署の開庁時間以外の時間における、保税蔵置場に外国貨物を置くことの承認に係る事務の執行について、恒常的にその求めの届出を行おうとする者は書面により届け出が必要とされております。

選択肢4. 輸入申告に併せて輸入の許可前における貨物の引取りの承認の申請を行おうとする者は、輸入申告書を提出することなく、輸入許可前貨物引取承認申請書を税関長に提出することにより、当該申告及び申請を行うことができる。

誤った内容です。

輸入許可前貨物引取承認申請書を税関長に提出することと輸入申告は別となりますので、併せて行うことはできません。

選択肢5. 本邦の政府機関が公用に供するため輸入する貨物であって、経済産業大臣が定めるものについては、輸入申告書の提出に代え、適宜の書面により輸入申告を行うことができる。

誤った内容です。

本邦の政府機関が公用に供するため輸入する貨物であっても、輸入申告書の提出に代えることはできません。

参考になった数7

03

輸入通関に関する問題です。

細かい内容が多いので、問題を解きながら正しい内容を少しずつ覚えましょう。

選択肢1. 予備申告を行った場合において、当該予備申告に係る輸入申告予定日までに当該予備申告に係る税関の審査が終了したときは、関税法第67条の規定による輸入申告を行うことを要しない。

予備申告と輸入申告との関係の問題ですね。

ポイントは、予備申告は、輸入申告の代わりになりません。

予備申告があっても、なくても、輸入申告をしなければなりません。

選択肢2. 使用中の船舶であって本邦外において本邦の国籍を取得した船舶を輸入する場合におけるその輸入の具体的な時期は、当該船舶が初めて本邦に回航されて使用に供される時又は当該船舶に係る輸入の許可の時のいずれか早い時とされている。

正しい記述です。

当該船舶が初めて本邦に回航されて使用に供される時又は当該船舶に係る輸入の許可の時いずれか早い時とされている」という内容が重要です。

選択肢3. 税関官署の開庁時間以外の時間における関税法第43条の3第1項の規定による保税蔵置場に外国貨物を置くことの承認に係る事務の執行について、恒常的にその求めの届出を行おうとする者は、書面によることなく口頭により当該求めの届出を税関長に行うことができる。

口頭により当該求めの届出を税関長に行うことができる」という内容が誤っています。

設問の場合は、書面により当該求めの届出を税関長に行うことが必要です。

🙂大事なことは、書面により行いましょう。

選択肢4. 輸入申告に併せて輸入の許可前における貨物の引取りの承認の申請を行おうとする者は、輸入申告書を提出することなく、輸入許可前貨物引取承認申請書を税関長に提出することにより、当該申告及び申請を行うことができる。

輸入申告書を提出することなく、輸入許可前貨物引取承認申請書を税関長に提出することにより、当該申告及び申請を行うことができる。」という内容を誤っています。

「輸入申告」と「輸入の許可前における貨物の引取りの承認の申請」とは、違う業務になっていますので、お互いに代えることができないです。

 

選択肢5. 本邦の政府機関が公用に供するため輸入する貨物であって、経済産業大臣が定めるものについては、輸入申告書の提出に代え、適宜の書面により輸入申告を行うことができる。

輸入申告書の提出に代え、適宜の書面により輸入申告を行うことができる。」という内容が誤っています。

本邦の政府機関が公用に供するため輸入する貨物であっても、輸入申告書を提出しなければなりません。

🙂政府でも、例外なしです。

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