通関士の過去問
第53回(令和元年)
通関業法 問29
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問題
通関士試験 第53回(令和元年) 通関業法 問29 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、通関業法第22条に規定する通関業者の記帳、届出、報告等に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- 通関業者は、通関業務に関して帳簿を設け、その収入に関する事項を記載し、当該帳簿を閉鎖の日後5年間保存しなければならない。
- 通関業者は、通関士その他の通関業務の従業者(当該通関業者が法人である場合には、通関業務を担当する役員及び通関士その他の通関業務の従業者)に異動があった場合には、当該異動の日後60日以内に、その異動の内容を財務大臣に届け出なければならないこととされている。
- 通関業者は、定期報告書(その取扱いに係る通関業務及び関連業務の件数、これらについて受けた料金の額その他通関業務及び関連業務に係る事項を記載した報告書)を毎年6月30日までに財務大臣に提出しなければならない。
- 通関業者が設けなければならない通関業務に関する帳簿には、通関業者の通関業務を行う営業所ごとに、その営業所において取り扱った通関業務(関連業務を含む。)の種類に応じ、その取り扱った件数及び受ける料金を記載するとともに、その1件ごとに、依頼者の氏名又は名称、貨物の品名及び数量、通関業務に係る申告書、申請書、不服申立書その他これらに準ずる書類の税関官署又は財務大臣への提出年月日、その受理番号、通関業務につき受ける料金の額その他参考となるべき事項を記載しなければならない。
- 通関業者が財務大臣に提出しなければならないこととされている定期報告書(その取扱いに係る通関業務及び関連業務の件数、これらについて受けた料金の額その他通関業務及び関連業務に係る事項を記載した報告書)には、報告期間中に取り扱った通関業務についての種類別の件数及び受ける料金の額を記載しなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
1→×
通関業者は、通関業法第22条において、通関業務に関して帳簿を設け、その収入に関する事項を記載するとともに一定期間保存しなければならないとしています。閉鎖の日から3年間保存しなければなりません。
5年間ではなく、3年間です。
2→×
通関業法第22条により、”通関業者は政令で定めるところにより、通関士その他の通関業務の従業者(当該通関業者が法人である場合には、通関業務を担当する役員及び通関士その他の通関業務の従業者)の氏名及びその異動を財務大臣に届け出なければならない”とあります。
何日以内とするものではなく、都度届け出るものです。
3→○
通関業者は毎年4月1日から翌年3月31日までの間に終了する事業年度ごとに、定期報告書を毎年6月30日までに財務大臣に提出しなければなりません。
正しい記述です。
4→○
問題文の通りです。
正しい記述です。
5→○
問題文4と同じく通関業法第22条の記帳、届出、報告等に関する記述です。
正しい記述です。
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02
通関業法に規定する通関業者の記帳、届出、報告等に関する問題です。
誤った内容です。
通関業法第22条第1項に、「通関業者は、政令で定めるところにより、通関業務(関連業務を含む)に関して帳簿を設け、その収入に関する事項を記載するとともに、その取扱いに係る通関業務に関する書類を一定期間保存しなければならない」と規定されております。
さらに、通関業法施行令第8条第3項に、「帳簿及び書類は、それぞれその閉鎖の日又は作成の日後3年間保存しなければならない」と、期間の定めがされております。
誤った内容です。
通関業法第22条2項に、通関業者は、政令で定めるところにより、通関士その他の通関業務の従業者(当該通関業者が法人である場合には、通関業務を担当する役員及び通関士その他の通関業務の従業者)の氏名及びその異動を財務大臣に届け出なければならないと規定されております。
※当該異動の日後60日以内にという規定はありません。
正しい内容です。
通関業者は毎年4月1日から翌年3月31日までの間に終了する事業年度ごとに、定期報告書を毎年6月30日までに財務大臣に提出しなければなりません。
正しい内容です。
通関業法施行令第8条のとおり、本問の内容は全て記載しなければならない内容です。
正しい内容です。
通関業法施行令第10条に以下の記載があります。
定期報告書には、次に掲げる事項を記載し、翌年六月三十日までに提出しなければならない。
一 報告期間中に取り扱つた通関業務についての種類別の件数及び受ける料金の額
二 報告期間中における通関業務に関する支出の総額及びその内訳
三 報告期間の末日における通関業務の用に供される資産の明細
四 その他参考となるべき事項
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03
本問は、通関業者の義務である届出、記帳、報告について内容を問う問題です。
誤り。
通関業者は、通関業務に関して帳簿を設け、その収入に関する事項を記載し、閉鎖の日後3年間保存しなければならない、とされています(通関業法22条1項、同法施行令8条3項)。
誤り。
「60日以内」としている部分が誤りです。
通関士その他の通関業務の従業者(当該通関業者が法人である場合には、通関業務を担当する役員及び通関士その他の通関業務の従業者)に異動があった場合は「そのつど」届け出なくてはならないと規定されています(通関業法22条2項、同法施行令9条1項)。そして、届け出の期限については規定されていません。
正しい。
通関業者は定期報告書を報告期間の翌年6月30日までに財務大臣に提出しなければなりません(通関業法22条3項、通関業法施行令10条1項柱書)。
正しい。
通関業法施行令8条1項の通りです。
正しい。
通関業法施行令10条1項1号の文言通りです。
定期報告書の記載事項については、通関業法施行令10条1項で規定されています。
帳簿や報告書の記載事項についてまとめておきます。
<通関業務に関する帳簿の記載事項>
※通関業者の通関業務を行う営業所ごとに作成
●取り扱った通関業務(関連業務を含む)の種類に応じ
・取り扱った件数
・受ける料金
●取り扱った業務1件ごとに
・依頼者の氏名又は名称
・貨物の品名及び数量
・通関業務に係る申告書、申請書、不服申立書その他これらに準ずる書類の税関官署又は財務大臣への提出年月日・受理番号
・通関業務につき受ける料金の額
・その他参考となるべき事項
※保存期間:閉鎖の日後3年間
<定期報告書の記載事項>
※報告期間(通関業者の事業年度、個人である通関業者は歴年)ごとに記載
●報告期間中に取り扱った通関業務について
・種類別の件数
・受ける料金の額
●報告期間中における通関業務に関する支出について
・総額
・内訳
●報告期間の末日における通関業務の用に供される資産の明細
●その他参考となるべき事項
※提出先:財務大臣
※提出期限:報告期間の翌年6月30日まで
※添付書類:報告期間に係る事業年度の貸借対照表・損益計算書
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