通関士の過去問
第53回(令和元年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問85

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問題

通関士試験 第53回(令和元年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問85 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、特定輸出者及び特例輸入者に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
  • 特定輸出者の承認を受けた者がその特定輸出貨物の輸出の業務を譲り渡した場合において、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を承継することができる。
  • 税関長は、特定輸出者の承認をしようとするときは、その承認を受けようとする者が関税法若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者であることに該当しないことに適合するかどうかを審査しなければならない。
  • 特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌々月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。
  • 税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税(関税等)の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税等につき担保の提供を命ずることができることとされており、特例輸入者が過去1年間において期限後特例申告を行った場合は、この「保全のために必要があると認めるとき」に当たる。
  • 特定輸出者は、輸出しようとする貨物の種類にかかわらず、特定輸出申告をすることができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

特定輸出者及び特例輸入者に関する問題です。

選択肢1. 特定輸出者の承認を受けた者がその特定輸出貨物の輸出の業務を譲り渡した場合において、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を承継することができる。

正しいです。

関税法第67条の12より、関税法第48条の2第1項から5項まで(許可の継承)の規定は、特定輸出者について準用するとあります。従って、特定輸出者の承認を受けた者がその特定輸出者貨物の輸出の業務を譲り渡した場合において、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を継承することができます。

選択肢2. 税関長は、特定輸出者の承認をしようとするときは、その承認を受けようとする者が関税法若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者であることに該当しないことに適合するかどうかを審査しなければならない。

正しいです。

 関税法第67条の6イより、税関長は、特定輸出者の承認をしようとするときは、その承認を受けようとする者が関税法若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定を違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者であることに該当しないことに適合するかどうかを審査しなければいけません。

選択肢3. 特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌々月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。

誤りです。

 関税法第7条の2の第2項より、特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければいけなません。

従って、設問中の「翌々月」は誤りになります。

選択肢4. 税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税(関税等)の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税等につき担保の提供を命ずることができることとされており、特例輸入者が過去1年間において期限後特例申告を行った場合は、この「保全のために必要があると認めるとき」に当たる。

正しいです。

 関税法基本通達7の8-1(1)-ロより、同法第7条の8第1項により特例輸入者に対し担保の提供を命ずる場合に、過去1年間において、期限後特例申告を行った場合とあります。

選択肢5. 特定輸出者は、輸出しようとする貨物の種類にかかわらず、特定輸出申告をすることができる。

誤りです。

関税法67条の3に、関税法施行令第59条8において輸出申告の特例を適用しない貨物の指定がされております。具体的には3種類存在します。

➀輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物。

②輸出貿易管理令別表第4に掲げる国または地域(イラン、イラク、北朝鮮)をして輸出される貨物であって、外国為替及び外国貿易法第48条第1項の規定による許可又は同令第2条第1項の規定による承認を必要とするもの。

③日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定第6条1aに規定する輸出される資材、需品又は装備。

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02

関税法等に規定されている、特定輸出者及び特例輸入者に関する問題です。

選択肢1. 特定輸出者の承認を受けた者がその特定輸出貨物の輸出の業務を譲り渡した場合において、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を承継することができる。

正しい内容です。

関税法第67条の12に特定輸出者においても、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を継承することができると規定されております。

選択肢2. 税関長は、特定輸出者の承認をしようとするときは、その承認を受けようとする者が関税法若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者であることに該当しないことに適合するかどうかを審査しなければならない。

正しい内容です。

関税法第67条の6に、この法律若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなつた日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者である時には、税関長は、輸出申告の特例の承認をしようとするときは、審査しなければならないと規定されております。

選択肢3. 特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌々月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。

誤った内容です。

関税法第7条の2に、特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならないと規定されております。

したがって、問題文には、当該許可の日の属する月の翌々月末日と記載されておりますので誤った内容となります。

選択肢4. 税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税(関税等)の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税等につき担保の提供を命ずることができることとされており、特例輸入者が過去1年間において期限後特例申告を行った場合は、この「保全のために必要があると認めるとき」に当たる。

正しい内容です。

関税法第7条の8に、税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税の保全のために必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、特例輸入者又は特例委託輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税等につき担保の提供を命ずることができると規定されております。

さらに、関税法基本通達7の8―1(1)に、特例輸入者に対し担保の提供を命ずる場合の取扱い例が規定されています。

 イ、過去1年間において、過少申告加算税又は無申告加算税の加算税を課された場合

 ロ、過去1年間において、期限後特例申告を行った場合

 ハ、直近の決算(四半期決算を含む。)時における流動比率が100%を下回り、かつ、自己資本

 比率が30%を下回っている場合

選択肢5. 特定輸出者は、輸出しようとする貨物の種類にかかわらず、特定輸出申告をすることができる。

誤った内容です。

関税法施行令59条の8に、特定輸出者であっても輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物は特定輸出申告は出来ないと規定されております。

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03

関税法等に規定されている、特定輸出者及び特例輸入者に関する問題です。

選択肢1. 特定輸出者の承認を受けた者がその特定輸出貨物の輸出の業務を譲り渡した場合において、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を承継することができる。

正しい内容です。

関税法第67条の12に

関税法第48条の2第1項から5項まで(許可の継承)の規定は、特定輸出者について準用するとあります。従って、特定輸出者の承認を受けた者がその特定輸出者貨物の輸出の業務を譲り渡した場合において、あらかじめ当該承認をした税関長の承認を受けたときは、当該業務を譲り受けた者は、当該業務を譲り渡した者の当該特定輸出者の承認に基づく地位を継承することができます。

と規定されています。

選択肢2. 税関長は、特定輸出者の承認をしようとするときは、その承認を受けようとする者が関税法若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者であることに該当しないことに適合するかどうかを審査しなければならない。

正しい内容です。

関税法第67条の6イに、

税関長は、特定輸出者の承認をしようとするときは、その承認を受けようとする者が関税法若しくは関税定率法その他関税に関する法律又はこれらの法律に基づく命令の規定を違反して刑に処せられ、又は通告処分を受け、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していない者であることに該当しないことに適合するかどうかを審査しなければいけません。

と規定されています。

選択肢3. 特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌々月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。

誤った内容です。

関税法第7条の2の第2項に、

特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければいけなません。

従って、設問中の「翌々月」は誤りになります。

と規定されています。

選択肢4. 税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税(関税等)の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税等につき担保の提供を命ずることができることとされており、特例輸入者が過去1年間において期限後特例申告を行った場合は、この「保全のために必要があると認めるとき」に当たる。

正しい内容です。

関税法基本通達7の8-1(1)-ロに、

同法第7条の8第1項により特例輸入者に対し担保の提供を命ずる場合に、過去1年間において、期限後特例申告を行った場合とあります。

と規定されています。

選択肢5. 特定輸出者は、輸出しようとする貨物の種類にかかわらず、特定輸出申告をすることができる。

誤った内容です。

関税法67条の3に、

関税法施行令第59条8において輸出申告の特例を適用しない貨物の指定がされております。具体的には3種類存在します。

➀輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物。

②輸出貿易管理令別表第4に掲げる国または地域(イラン、イラク、北朝鮮)をして輸出される貨物であって、外国為替及び外国貿易法第48条第1項の規定による許可又は同令第2条第1項の規定による承認を必要とするもの。

③日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定第6条1aに規定する輸出される資材、需品又は装備。

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