通関士の過去問
第54回(令和2年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問85

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問題

通関士試験 第54回(令和2年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問85 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、外国為替及び外国貿易法第48条に規定する経済産業大臣の輸出の許可及び承認に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」をマークしなさい。
  • 輸出貿易管理令別表第1の2の項の中欄及び同令別表第2の20の項の中欄に掲げる核燃料物質に該当する貨物を輸出しようとする場合において、経済産業大臣の輸出の許可を受けたときは、経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要しない。
  • 経済産業大臣は、外国為替及び外国貿易法第48条第1項の規定により経済産業大臣の輸出の許可を受けなければならない貨物について、当該許可を受けないで輸出した者に対し、期間を限り、輸出を行うことを禁止することができる。
  • 経済産業大臣の輸出の許可及び承認の有効期間は、その許可又は承認をした日から1年であり、経済産業大臣は、特に必要があると認めるときは、1年と異なる有効期間を定め、又はその有効期間を延長することができる。
  • 輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる銃砲に該当する貨物を輸出する場合において、当該貨物が外国貿易船が自己の用に供する船用品に該当するときは、経済産業大臣の輸出の許可を受けることを要しない。
  • 輸出貿易管理令別表2の33の項の中欄に掲げるうなぎの稚魚を輸出する場合において、その貨物の総価額が30万円以下のものを輸出しようとするときは、経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要しない。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (2件)

01

【正解】

【解説】

1.誤った記述です

輸出貿易管理令別表1の2の項の中欄及び同令別表2の20の項の中欄に掲げる核燃料物質に該当する貨物を輸出しようとする場合において、経済産業大臣の輸出の許可を受けたときであっても経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要します。なお、この輸出の許可および輸出の承認は「輸出の許可・承認申請書」として一括して同時に申請することができます。

(外為法別表2の20の項、輸出則1条1項3号)

2.正しい記述です

(外為法53条1項)

3.誤った記述です

経済産業大臣の輸出の許可及び承認の有効期間は、その許可又は承認をした日から「6月」であり、経済産業大臣は特に必要があると認めるときは「6月」と異なる有効期限を定め、又はその有効期限を延長することができます。

(輸出令8条)

4.誤った記述です

輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる銃砲に該当する貨物を輸出する場合において、当該貨物が外国貿易船が自己の用に供する船用品に該当するときは、原則として輸出の許可の特例が適用できます。

ただし輸出貿易管理令別表1の1の項の中欄に掲げる貨物(武器)に該当するものはすべての輸出の許可の特例から除外されるため同令別表1の1の項に該当する鉄砲を船用品として輸出しようとするときは経済産業大臣の輸出の許可を受けることを要します。

(輸出令4条1項、同項2号イ)

5.誤った記述です

輸出貿易管理令別表2の33の項の中欄に掲げるうなぎの稚魚を輸出する場合において、その貨物の総価額が「5万円以下」のものを輸出しようとするときは、経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要しません。

(輸出令4条3項、同令別表2の33の項、同令別表7の貨物の区分の二)

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02

外国為替及び外国貿易法ならびに輸出貿易管理令に規定されている、経済産業大臣の輸出の許可、承認に関する問題です。

選択肢1. 輸出貿易管理令別表第1の2の項の中欄及び同令別表第2の20の項の中欄に掲げる核燃料物質に該当する貨物を輸出しようとする場合において、経済産業大臣の輸出の許可を受けたときは、経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要しない。

誤った内容です。

核燃料物質に該当する貨物を輸出しようとする場合には、経済産業省の輸出許可と経済産業大臣の輸出承認の両方をとらなければならないとされております。

(輸出貿易管理令第1条第1項、同法第2条第1項1号)

選択肢2. 経済産業大臣は、外国為替及び外国貿易法第48条第1項の規定により経済産業大臣の輸出の許可を受けなければならない貨物について、当該許可を受けないで輸出した者に対し、期間を限り、輸出を行うことを禁止することができる。

正しい内容です。

経済産業大臣は、外国為替及び外国貿易法第48条第1項に規定する貨物の輸出をした者に対し、三年以内の期間を限り、輸出を行うことを禁止することができると規定されております。

(外為法第53条第1項)

選択肢3. 経済産業大臣の輸出の許可及び承認の有効期間は、その許可又は承認をした日から1年であり、経済産業大臣は、特に必要があると認めるときは、1年と異なる有効期間を定め、又はその有効期間を延長することができる。

誤った内容です。

経済産業大臣の輸出の許可及び承認の有効期間は、その許可又は承認をした日から六月とすると規定されております。

(輸出貿易管理令第8条第1項)

選択肢4. 輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる銃砲に該当する貨物を輸出する場合において、当該貨物が外国貿易船が自己の用に供する船用品に該当するときは、経済産業大臣の輸出の許可を受けることを要しない。

誤った内容です。

外国貿易船又は航空機が自己の用に供する船用品又は航空機用品については、経済産業大臣の輸出の許可を受けることを要しないとされておりますが、別表第一の一の項の中欄に掲げる貨物については、この限りでないと規定されております。

問題文の「銃砲」については、別表第一の一の項の中欄に掲げる貨物に該当するため、誤った内容となります。

(輸出貿易管理令第4条第1項第2号イ)

選択肢5. 輸出貿易管理令別表2の33の項の中欄に掲げるうなぎの稚魚を輸出する場合において、その貨物の総価額が30万円以下のものを輸出しようとするときは、経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要しない。

誤った内容です。

別表第七中欄に掲げる貨物の区分に応じ、定められた総価額以下の貨物を輸出しようとする場合には、経済産業大臣の輸出の承認を受けることを要しないと規定されております。

上記より、輸出貿易管理令別表2の33の項の中欄に掲げるうなぎの稚魚については、別表第七中欄に掲げる貨物として定められております。ですが、総価額は5万円として規定されておりますので誤った内容となります。

(輸出貿易管理令第4条第3項、同令別表第7の2項)

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