通関士の過去問
第56回(令和4年)
通関業法 問39
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問題
通関士試験 第56回(令和4年) 通関業法 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、通関業者に対する業務改善命令、通関業者に対する監督処分及び通関士に対する懲戒処分に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選びなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「該当なし」を選びなさい。
- 財務大臣は、通関業の適正な遂行のために必要があると認めるときは、その必要の限度において、通関業者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
- 財務大臣は、通関業者に対する監督処分をしようとするときは審査委員の意見を、通関士に対する懲戒処分をしようとするときは当該通関士がその業務に従事する通関業者の意見を、それぞれ聴かなければならない。
- 財務大臣は、通関士に対する懲戒処分として、通関士に対し、その者が通関業務に従事することを停止し、又は禁止することができることとされており、この「通関業務に従事することを停止し、又は禁止する」とは、通関士として通関業務に従事することを停止し、又は禁止することのほか、その他の通関業務の従業者として通関業務に従事することをも停止し、又は禁止することをいうこととされている。
- 財務大臣は、法人である通関業者の通関士につき、関税法の規定に違反する行為があった場合において、その通関業者の責めに帰すべき理由があるときは、その通関業者に対し、1年以内の期間を定めて通関業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は許可の取消しをすることができる。
- 財務大臣は、通関士が通関業法の規定に違反したときは、その通関士に対し、戒告し、2年以内の期間を定めてその者が通関業務に従事することを停止し、又は3年間その者が通関業務に従事することを禁止することができる。
- 該当なし
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は通関業法の中でも出題頻度が高い分野になります。通関業者と通関士を入れ替えて出題されることもありますので、しっかり区別して覚えましょう。
正しい。
財務大臣が通関業者に対して行う業務改善命令についての正しい記述です。
正しい。
通関業者への監督処分時は審査委員の意見、通関士への懲戒処分時は通関業者の意見を聴くという手続きになります。
正しい。
通関士としてだけではなく、通関業務に従事することもできなくなります。他の仕事がある会社なら何とかなるかもしれませんが、通関業務しか行っていない会社であれば途方に暮れてしまいますね。停止は1年以内、禁止は2年間です。
正しい。
通関業者に対しての監督処分の対象となる違反行為は、通関業者が違反するというより在籍している従業者や役員、通関士といった個の行為となります。この個の行為の背景に、通関業者としての責任がある場合には監督処分の対象になります。
誤り。
①1年以内の停止 ②2年間の禁止 となります。
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02
通関業法に規定されている、通関業者に対する業務改善命令、通関業者に対する監督処分及び通関士に対する懲戒処分に関する問題です。
正しい内容です。
財務大臣は、通関業の適正な遂行のために必要があると認めるときは、その必要の限度において、通関業者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができます。
(通関業法第33の2)
正しい内容です。
財務大臣は、通関業者に対する監督処分をしようとするときは、第三十九条第一項の審査委員の意見を、第三十五条第一項の規定による処分をしようとするときは、当該通関士がその業務に従事する通関業者の意見を、それぞれ聴かなければなりません。
(通関業法第37第1項)
正しい内容です。
法第35条第1項の「通関業務に従事することを停止し、又は禁止する」とは、通関士として通関業務に従事することを停止し、又は禁止することのほか、その他の通関業務の従業者として通関業務に従事することをも停止し、又は禁止することをいいます。
(通関業法基本通達35-1)
正しい内容です。
財務大臣は、、法人である通関業者の通関士につき、関税法の規定に違反する行為があった場合において、その通関業者の責めに帰すべき理由があるときは、その通関業者に対し、一年以内の期間を定めて通関業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は許可の取消しをすることができます。
(通関業法34条第1項第2号)
誤った内容です。
財務大臣は、通関士がこの法律又は関税法その他関税に関する法令の規定に違反したときは、その通関士に対し、戒告し、一年以内の期間を定めてその者が通関業務に従事することを停止し、又は二年間その者が通関業務に従事することを禁止することができます。
(通関業法35条第1項)
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