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通関士の過去問 第56回(令和4年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問21

問題

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次の記述は、関税定率法第4条に規定する課税価格の決定の原則に関するものであるが、( イ )に入れるべき最も適切な語句を下の選択肢から選びなさい。

1 輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により( イ )直接に提供された当該輸入貨物の生産のために使用された工具に要する費用は、課税価格に算入されない。
2 輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される( ロ )は、課税価格に算入されないこととされている。
3 買手による輸入貨物の( ハ )につき制限(買手による輸入貨物の販売が認められる地域についての制限等を除く。)があるときは、関税定率法第4条第1項の規定により課税価格を決定することができない。
4 輸入貨物の( ニ )が当該輸入貨物の売手と買手との間で取引される当該輸入貨物以外の貨物の取引数量に依存して決定されるべき旨の条件その他当該輸入貨物の課税価格の決定を困難とする条件が当該輸入貨物の輸入取引に付されているときは、関税定率法第4条第1項の規定により課税価格を決定することができない。
5 買手による輸入貨物の( ハ )による収益で間接に売手に帰属するものとされているものの額が( ホ )ときは、関税定率法第4条第1項の規定により課税価格を決定することができない。
   1 .
明らかでない
   2 .
明らかな
   3 .
買付手数料
   4 .
加工により付加された価額
   5 .
現実支払価格
   6 .
国内における販売に係る通常の利潤及び一般経費
   7 .
国内販売価格
   8 .
仕入書価格を上回る
   9 .
処分又は使用
   10 .
仲介手数料
   11 .
取引価格
   12 .
値引きをして
   13 .
販売手数料
   14 .
無償で
   15 .
有償で
( 通関士試験 第56回(令和4年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問21 )
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この過去問の解説 (2件)

7

この問題は関税定率法4条「課税価格の決定の原則」に関する語群選択問題です。

課税価格の決定の原則に関する内容ついては、関税定率法4条の中で規定されております。

なお、課税価格とは、関税が課される算定の基礎となる価格のことを言います。

輸入貨物の課税価格は、売手(輸出者)と買手(輸入者)との現実支払い価格に対して、その含まれていない限度において運賃、手数料等の額を加えた価格となります。

なお、加算する費用の内容については細かく関税定率法、関税定率法施行令にて定められているので、過去問や条文をよく読み理解する必要があります。

では問題に進みましょう。

選択肢12. 値引きをして

不正解です。

具体的な加算要素は関税定率法4条1に記載があり、以下がその内容となります。

(1) 輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関する費用

(2) 輸入貨物に係る輸入取引に関して、買手により負担される手数料や費用のうち次のもの

 ① 仲介料その他の手数料

 ② 輸入貨物の容器

 ③ 輸入貨物の包装に要する費用

(3) 輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして、直接又は間接に提供された物品や役務のうち、次のものに要する費用

 ① 輸入貨物に組み込まれている材料、部分品またはこれらに類するもの

 ② 輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型またはこれらに類するもの

 ③ 輸入貨物の生産の過程で消費された物品

 ④ 技術、設計その他当該輸入貨物の生産に関する役務で政令に定めるもの 

(4) 輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権、その他これらに類するものの使用に伴う対価で、その他の事情からみてその輸入貨物の輸入取引をするために買手により直接又は間接に支払われるもの

(5) 買手による輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの

上記の条文にもあるように、値引きの場合は加算要素となる為、回答としては不適当です。

選択肢14. 無償で

不正解です。

具体的な加算要素は関税定率法4条1に記載があり、以下がその内容となります。

(1) 輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関する費用

(2) 輸入貨物に係る輸入取引に関して、買手により負担される手数料や費用のうち次のもの

 ① 仲介料その他の手数料

 ② 輸入貨物の容器

 ③ 輸入貨物の包装に要する費用

(3) 輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして、直接又は間接に提供された物品や役務のうち、次のものに要する費用

 ① 輸入貨物に組み込まれている材料、部分品またはこれらに類するもの

 ② 輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型またはこれらに類するもの

 ③ 輸入貨物の生産の過程で消費された物品

 ④ 技術、設計その他当該輸入貨物の生産に関する役務で政令に定めるもの 

(4) 輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権、その他これらに類するものの使用に伴う対価で、その他の事情からみてその輸入貨物の輸入取引をするために買手により直接又は間接に支払われるもの

(5) 買手による輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの

上記の条文にもあるように、無償の場合は加算要素となる為、回答としては不適当です。

選択肢15. 有償で

正解です。

具体的な加算要素は関税定率法4条1に記載があり、以下がその内容となります。

(1) 輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関する費用

(2) 輸入貨物に係る輸入取引に関して、買手により負担される手数料や費用のうち次のもの

 ① 仲介料その他の手数料

 ② 輸入貨物の容器

 ③ 輸入貨物の包装に要する費用

(3) 輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして、直接又は間接に提供された物品や役務のうち、次のものに要する費用

 ① 輸入貨物に組み込まれている材料、部分品またはこれらに類するもの

 ② 輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型またはこれらに類するもの

 ③ 輸入貨物の生産の過程で消費された物品

 ④ 技術、設計その他当該輸入貨物の生産に関する役務で政令に定めるもの 

(4) 輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権、その他これらに類するものの使用に伴う対価で、その他の事情からみてその輸入貨物の輸入取引をするために買手により直接又は間接に支払われるもの

(5) 買手による輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの

問題分で「~工具に要する費用は、課税価格に算入されない。」となっている為、有償でという選択肢を選ぶ必要があります。

まとめ

課税価格に含める費用は、関税定率法、関税定率法施行令に細かく規定されています。

まずは、過去問や条文をしっかり確認し、原則的な課税価格に関して理解を深めるようにしましょう。

また、原則的な方法で課税価格を算定することが出来ない場合は、課税価格の決定方法の例外として、関税定率法4条の2以下の規定に従って課税価格の決定を行うこととなりますので、併せて原則と比較しながら勉強を進めてみてください。

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4

課税価格の決定の原則に関する問題です。

選択肢15. 有償で

例えば買手が工具を10万円で売手に提供していて売手がその金額を支払っているとしましょう。その場合売手は仕入書価格、例えば100万円に工具代10万円を上乗せし110万円で作成すると考えられます。それなのに更に加算されるのは理不尽ですね。

 逆に無償で提供しているのであれば、売手としては工具の費用を支払っているわけではないので、その分仕入書価格はそれ相応に安くなるのが通常です。この場合100万円で作成するでしょう。しかし買手は工具の費用10万円は負担しています。

 でもこれでは不平等です。なぜかというとどちらも買手は110万円の費用がかかっていますが、無償の方が仕入書価格(課税価格)が安いですよね。関税消費税は課税価格に対して掛けられますので無償の方が得をすることになってしまうのです。なので、無償または値引きして提供した場合はその費用が加算されるというルールが設けられていると考えましょう。

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