通関士の過去問
第56回(令和4年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問32
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問題
通関士試験 第56回(令和4年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税の軽減、免除又は払戻しに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
- 加工のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年以内に輸入される貨物については、本邦においてその加工をすることが困難であると認められないものであっても、関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)の規定による関税の軽減を受けることができる。
- 修繕のため本邦から輸出され、その輸出の許可の日から1年以内に輸入される貨物については、関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)の規定による関税の軽減を受けることができる。
- 関税を納付して輸入された貨物のうち品質が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められるもので、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを本邦から輸出するときは、当該貨物がその輸入の許可の日から3月以内に保税地域に入れられたものである場合は、関税定率法第20条(違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税等)の規定による関税の払戻しを受けることができない。
- 本邦から出漁した本邦の船舶によって外国で採捕された水産物及び本邦から出漁した本邦の船舶内において当該水産物に加工して得た製品で、輸入されるものについては、関税定率法第14条の3第1項(外国で採捕された水産物等の減税又は免税)の規定による関税の免除を受けることができる。
- 宇宙開発の用に供する人工衛星を開発するためのロケットの部分品であって、本邦において製作することが困難と認められないものについては、関税暫定措置法第4条(航空機部分品等の免税)の規定による関税の免除を受けることができない。
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この過去問の解説 (2件)
01
関税の軽減、免除又は払戻しに関する問題です。
減免税の種類により期間や手続きの内容が違いますのでそれぞれの内容を理解し、問題を解く必要があります。では問題にすすみましょう。
不正解です。
本邦においてその加工をすることが困難であると認めらるものが、関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)の規定による関税の軽減を受けることが出来る貨物です。
正解です。
関税定率法第11条加工又は修繕のため輸出された貨物の減税の規定による関税の軽減を受けることが出来る貨物として規定されている内容です。
不正解です。
関税定率法第20条違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税等では、当該貨物がその輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れられたものである場合は関税の払戻しを受けることができるとされています。
正解です。
本問の内容は、関税定率法第14条の3第1項の外国で採捕された水産物等の減税又は免税の規定による関税の免除を受けることができる貨物の内容です。
正解です。
関税暫定措置法第4条(航空機部分品等の免税)に以下の内容が規定されています。
次に掲げる物品のうち、本邦において製作することが困難と認められるもので政令で定めるものについては、令和八年三月三十一日までに輸入されるものに限り、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
①航空機に使用する部分品
②税関長の承認を受けた工場において航空機及びこれに使用する部分品の製作に使用する素材
③人工衛星、人工衛星打上げ用ロケット、これらの打上げ及び追跡に使用する装置その他の宇宙開発の用に供する物品
④税関長の承認を受けた工場において前号に掲げる物品の製作に使用する素材
関税の軽減、免除又は払戻しの種類により、手続きの内容や期間が異なる為、問題を解きながら詳細まで覚えるように意識して勉強を進めてください。
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02
関税の減免税に関する問題です。関税定率法にも関税暫定措置法にも記されています。両方一緒に覚えましょう。
誤り。
加工に関しては本邦においてその加工をすることが困難であると認められるものに限られます。修繕に関してはこのような規定はありません。
正しい記述です。
誤り。
3月以内ではなく、「6月以内に保税地域に入れられたものは関税の払戻しを受けることができる。」が正解です。
正しい記述です。
正しい。
製作することが困難と認められるものは免税することができます。
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