通関士の過去問
第56回(令和4年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問37
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問題
通関士試験 第56回(令和4年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問37 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税の課税物件の確定の時期に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選びなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」を選びなさい。
- 特例委託輸入者により電子情報処理組織を使用して輸入申告がされた貨物であって、輸入の許可を受けたもの(関税法第4条第1項第5号の3に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該輸入申告の時における現況による。
- 保税工場における保税作業による製品である外国貨物(関税法第4条第1項第2号に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該外国貨物の性質及び数量は、当該外国貨物の原料である外国貨物につき、保税工場に置くこと又は保税工場において当該保税作業に使用することが税関長により承認された時における現況による。
- 保税蔵置場に置かれた外国貨物(関税法第4条第1項第1号に掲げるもの)で、当該保税蔵置場において亡失したものに対し関税を課する場合の基礎となる当該外国貨物の性質及び数量は、その亡失の時における現況による。
- 税関長に届け出て外国貨物のまま運送された郵便物で、その発送の日の翌日から起算して7日以内に運送先に到着しないもの(関税法第4条第1項第5号の2に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該郵便物の性質及び数量は、その届出がされた時における現況による。
- 輸入申告がされた後に、輸入の許可を受けないで輸入された貨物に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、その輸入の時における現況による。
- 該当なし
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この過去問の解説 (2件)
01
課税物件の確定の時期の例外についての問題です。原則は輸入申告の時です。税関が確認することができる最後のタイミングが確定時期とされている場合が多いです。
誤り。
特例輸入者や特例委託輸入者は、保税地域に搬入する前に輸入申告をすることができます。課税物件の確定の時期が原則どおりの輸入申告の時だと、保税地域に貨物がないので税関としても確認することができません。この場合は例外として課税物件確定の時期は「輸入の許可の時」とされています。
正しい記述です。
誤り。
蔵入承認された後で亡失した場合は、「蔵入承認の時」が課税物件確定の時期となります。(蔵入承認時点で税関が確認しているため)
なお、蔵入承認していない通常貨物が亡失した場合は、「亡失の時」となります。
誤り。
正しくは、「郵便物が発送された時」となります。
誤り。
正しくは「輸入申告の時」となります。なお、輸入申告もぜず例えば他の貨物に紛れて流通してしまった場合などは、「輸入の時」となります。
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02
関税法第4条の課税物件の確定の時期についての問題です。原則は輸入申告の時ですが例外が出題される為、原則と例外を理解税物件の確定の時期についての問題する必要があります。
では問題にすすみましょう。
不正解です。
特例輸入者又は特例委託輸入者によって輸入申告がされた貨物であって、輸入の許可を受けたものは「当該輸入の許可の時」が課税物件確定の時期です。
正解です。
保税工場に置くこと又は保税工場において当該保税作業に使用することが税関長により承認された時とされています。
不正解です。
保税蔵置場又は総合保税地域に置かれた外国貨物で亡失した場合は、「置くことが承認された時」が課税物件確定の時期となります。
不正解です。
郵便物が発送された時の現況が、関税を課する場合の基礎となります。
なお、届出をした者から、直ちにその関税を徴収されます。
(当該郵便物が災害その他やむを得ない事情により亡失した場合又はあらかじめ税関長の承認を受けて滅却された場合はこの限りでない)
不正解です。
輸入の許可を受けないで輸入された貨物に対し関税を課する場合、「輸入申告の時」と正しい内容となります。
課税物件の確定の時期についての問題は原則と例外を覚えておく必要があります。
過去問をしっかり解き理解を深めましょう。
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