通関士の過去問
第57回(令和5年)
通関業法 問25

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問題

通関士試験 第57回(令和5年) 通関業法 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、通関業者に対する業務改善命令及び通関業者に対する監督処分に関するものであるが、( ホ )に入れるべき最も適切な語句を下の選択肢から選びなさい。

1.  財務大臣は、( イ )のために必要があると認めるときは、その必要の限度において、通関業者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2.  財務大臣は、通関業者が次のいずれかに該当するときは、その通関業者に対し、1年以内の期間を定めて通関業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は( ロ )をすることができる。
(1)通関業者が、( ハ )の規定に違反したとき。
(2)通関業者の役員につき、( ハ )の規定に違反する行為があった場合又は通関業者の( ニ )ような行為があった場合において、その( ホ )があるとき。
  • 関税法その他関税に関する法令
  • 許可の取消し
  • 国税又は地方税に関する法令
  • 信用を害する
  • 通関業者に財産上の損害
  • 通関業者に重大な過失
  • 通関業者の責めに帰すべき理由
  • 通関業者の役員の解任
  • 通関業の運営に係る透明性の確保
  • 通関業の適正な遂行
  • 通関業の廃止の命令
  • 通関手続の迅速な実施
  • 法令遵守のための社内管理規則
  • 名誉を毀損する
  • 利益を損なう

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この過去問の解説 (3件)

01

通関業法に規定されている、通関業者に対する業務改善命令及び監督処分に関する問題です。

選択肢7. 通関業者の責めに帰すべき理由

正しい内容です。

財務大臣は、通関業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その通関業者に対し、一年以内の期間を定めて通関業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は許可の取消しをすることができる。
1, 通関業者が、この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分若しくは第三条第二項の規定により許可に付された条件又は関税法その他関税に関する法令の規定に違反したとき。
2, 通関業者の役員その他通関業務に従事する者につき、この法律、この法律に基づく命令若しくは関税法その他関税に関する法令の規定に違反する行為があつた場合又は通関業者の信用を害するような行為があつた場合において、その通関業者の責めに帰すべき理由があるとき。

(通関業法第34条第1項)

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02

通関業者に対する業務改善命令及び監督処分に関する問題です。

選択肢7. 通関業者の責めに帰すべき理由

監督処分の対象は、通関業者です。

通関業者の役員が、監督処分の対象行為をした場合に、その「通関業者の責めに帰すべき理由」がある時、通関業者に対する監督処分ができます。

😃役員の個人的な行為であって、通関業者と関係ない場合は、監督処分にならないですね。

参考になった数3

03

本問は、財務大臣が通関業者に業務停止などを命ずることができるのは、通関業者の役員について、ある行為があった場合のうち、どのような場合かを答える問題です。

 

財務大臣による業務停止命令の対象となる場合については通関業法34条1項に規定があります。

そのうち、役員の行為によるものは、同項2号の「この法律、この法律に基づく命令若しくは関税法その他関税に関する法令の規定に違反する行為があつた場合又は通関業者の信用を害するような行為があつた場合において、その通関業者の責めに帰すべき理由があるとき」です。

選択肢6. 通関業者に重大な過失

通関業法34条1項2号の文言は冒頭に挙げた通りですが、「責めに帰すべき理由があるとき」とは、「通関業者に選任、監督上の故意、過失があること」(通関業法基本通達34-1(3))とされています。よって、「重大な過失」では不十分ということになります。

選択肢7. 通関業者の責めに帰すべき理由

条文の文言通りです。

なお、「責めに帰すべき理由があるとき」とは、通関業法基本通達34-1(3)によると、役員その他通関業務に従事する者の違反につき、「通関業者に選任、監督上の故意、過失があること」をいうとされています。

まとめ

通関業者が、財務大臣による監督処分の対象となる場合(通関業法34条1項)を整理しておきましょう。

 

1通関業者自体について

 ・通関業法、通関業法に基づく命令・処分・許可に付された条件に違反したとき。

 ・関税法その他関税に関する法令の規定に違反したとき。

 

2通関業者の役員その他通関業務に従事する者について

 ※以下全てについて、通関業者の責めに帰すべき理由があるときに限る。

 ・通関業法、通関業法に基づく命令に違反したとき。

 ・関税法その他関税に関する法令の規定に違反したとき。

 ・通関業者の信用を害するような行為があつたとき。

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