通関士の過去問
第57回(令和5年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問31
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問題
通関士試験 第57回(令和5年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、特例輸入者及び特定輸出者に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
- 税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税、内国消費税及び地方消費税につき担保の提供を命ずることができ、特例輸入者が過少申告加算税を課された場合は、税関長は直ちに担保の提供を命じなければならないこととされている。
- 特定輸出者は、輸出しようとする貨物が置かれている場所から当該貨物を外国貿易船に積み込もうとする開港までの運送を特定保税運送者に委託することにより、輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物につき特定輸出申告を行うことができる。
- 税関長は、特定輸出申告書に記載された品名と特定輸出申告が行われ税関長の輸出の許可を受けた貨物が相違することが判明したことにより、当該貨物が外国貿易船に積み込まれるまでの間に当該貨物に係る輸出の許可を取り消す場合において必要があると認めるときは、税関職員に当該貨物の検査をさせることができることとされている。
- 特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。
- 特例輸入者は、複数の輸入の許可に係る特例申告をまとめて行う場合には、当該許可をした税関長にあらかじめその旨を届け出なければならないこととされている。
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この過去問の解説 (2件)
01
特例輸入者及び特定輸出者に関する問題です。
特定や特例という表示があることは、コンプライアンスの優れた者という証です。税関長の承認を得た特例輸入者及び特定輸出者は、通常の輸出入者と異なる通関手続きを行うことができます。
✖
「特例輸入者が過少申告加算税を課された場合は、税関長は直ちに担保の提供を命じなければならないこととされている。」という内容は誤っています。
「担保の提供を命ずることができる」という規定です。
✖
輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物につき、特定輸出申告を行うことができないです。
キーワードは、武器です。
◯
税関長は、輸出の許可を取り消す場合において必要があると認めるときは、税関職員に当該貨物の検査をさせることができることとされています。
◯
特例申告書の提出期限は、当該許可の日の属する月の翌月末日までです。この期限は、特例申告にかかる貨物の関税の法定納期限です。
✖
特例輸入者は、複数の輸入の許可に係る特例申告をまとめて行う場合には、当該許可をした税関長にあらかじめその旨を届け出なければならないという規定はないです。
いちいち税関長に届け出なければならない場合は、税関長の仕事がなかなか進めないでしょう。
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02
関税法等に規定されている、特例輸入者及び特定輸出者に関する問題です。
誤った内容です。
税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税の保全のために必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、特例輸入者又は特例委託輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税等につき担保の提供を命ずることができると規定されております。
特例輸入者に対し担保の提供を命ずる場合の取り扱いは以下となります。
1、 過去1年間において、過少申告加算税又は無申告加算税の加算税を課された場合
2、 過去1年間において、期限後特例申告を行った場合
3、 直近の決算(四半期決算を含む。)時における流動比率が100%を下回り、かつ、自己資本比率が30%を下回っている場合
(関税法第7条の8、関税法基本通達7の8-1(1))
誤った内容です。
輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物については、特定輸出者申告が出来ない内容となります。
(関税法第67条)
正しい内容です。
税関長は、特例輸出貨物の許可を取り消す場合において必要があると認めるときは、税関職員に当該特例輸出貨物の検査をさせることができる。
(関税法第67条の4第3項)
正しい内容です。
特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。
(関税法第7条の2第2項)
誤った内容です。
複数の輸入の許可に係る特例申告をまとめて行う場合においては、あらかじめその旨を届け出なければならないとの規定はありません。
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