通関士の過去問
第57回(令和5年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問40
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問題
通関士試験 第57回(令和5年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選びなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」を選びなさい。
- 税関長は、原産地について偽った表示がされている外国貨物については、その表示がある旨を輸入申告をした者に直ちに通知し、期間を指定して、その者の選択により、その表示を消させ、若しくは訂正させ、又は当該貨物を滅却させなければならない。
- 特例輸入者又は特例委託輸入者が電子情報処理組織(NACCS)を使用して行う輸入申告は、当該輸入申告に係る貨物を保税地域等に入れる前に行うことができる。
- 賦課課税方式が適用される郵便物に係る関税を納付しようとする者は、その納付を日本郵便株式会社に委託することはできない。
- はしけに積み込んだ状態で輸入申告をすることが必要な貨物を輸入しようとする者は、税関長に届け出ることにより、当該はしけの係留場所を所轄する税関長に対して輸入申告をすることができる。
- 輸入しようとする外国貨物を保税蔵置場に置くことの承認の申請の際に、当該外国貨物につき経済連携協定における関税についての特別の規定による便益の適用を受けるために締約国原産地証明書を税関長に提出した場合であっても、当該外国貨物の輸入申告の際には、当該締約国原産地証明書の写しを当該税関長に提出しなければならない。
- 該当なし
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この過去問の解説 (2件)
01
輸入通関に関する問題です。
税関長ができること、輸入者ができることについて、自分の言葉で理解しやすい方法を見つけましょう。
✖
税関長は、当該貨物を滅却させることができないです。貨物は、輸入者のものだから。
できることのキーワード:通知、消させる、訂正させる、積み戻させる。
◯
一般的には、輸入申告に係る貨物を保税地域等に入れてから、輸入申告を行います。
しかし、特例輸入者又は特例委託輸入者がもっと効率的に輸入申告をすることができます。それは、「電子情報処理組織(NACCS)を使用して行う輸入申告は、当該輸入申告に係る貨物を保税地域等に入れる前に行うことができる。」ということです。
✖
その納付を日本郵便株式会社に委託することはできるという規定です。
✖
「税関長に届け出ることにより」という記述は誤っています。
税関長の承認を受けなければならないです。
✖
保税蔵置場に置くことの承認の申請の際に、締約国原産地証明書を税関長に提出した場合、輸入申告の際に、提出する必要ないです。
原本はもう税関にありますので、写しは必要ないです。一回だけで提出で、税関職員にも、輸入申告する者にも、効率が高いからです。
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02
関税法等に記載されている、輸入通関に関する問題です。
誤った内容です。
税関長は、前項の外国貨物については、その原産地について偽つた表示又は誤認を生じさせる表示がある旨を輸入申告をした者に、直ちに通知し、期間を指定して、その者の選択により、その表示を消させ、若しくは訂正させ、又は当該貨物を積みもどさせなければならない。
(関税法第71条第2項)
正しい内容です。
特例輸入者又は特例委託輸入者が政令で定めるところにより輸入申告を行う場合、保税地域等に入れる前に輸入申告をすることができます。
(関税法第67条の2第3項)
誤った内容です。
賦課課税方式が適用される郵便物に係る関税を納付しようとする者は、その納付を日本郵便株式会社に委託することができます。
(関税法第77条第3項)
誤った内容です。
外国貿易船に積み込んだ状態で輸出申告又は輸入申告をすることが必要な貨物を輸出し、又は輸入しようとする者は、前項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより税関長の承認を受けて、当該外国貿易船の係留場所を所轄する税関長に対して輸出申告又は輸入申告をすることができると規定されております。したがって、承認が必要ですので誤った内容となります。
(関税法第67条第2項2号)
誤った内容です。
輸入しようとする外国貨物を保税蔵置場に置くことの承認の申請の際に、当該外国貨物につき経済連携協定における関税についての特別の規定による便益の適用を受けるために締約国原産地証明書を税関長に提出した場合は、輸入申告の際、当該締約国原産地証明書の写しは不要となります。
(関税法施行令第36条の3第3項)
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