通関士の過去問
第57回(令和5年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問41
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問題
通関士試験 第57回(令和5年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税法第73条に規定する輸入の許可前における貨物の引取りに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選びなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」を選びなさい。
- 一の輸入申告に係る貨物について輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けた場合には、その貨物を分割して引き取ることはできない。
- 輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けた場合には、その輸入の許可を受けるまでは、その承認を受けた貨物の納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額について修正申告をすることはできない。
- 輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けようとする場合において、当該承認の前に当該貨物の納税申告に係る納付すべき税額に更正があり、当該更正に基づき過少申告加算税が課されているときは、当該過少申告加算税に相当する額を除いた関税額に相当する担保を提供しなければならない。
- 輸入の許可前における貨物の引取りの承認は、その貨物の関税が有税とされている場合に限り受けることができる。
- 特例輸入者又は特例委託輸入者が輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けようとする場合には、関税額に相当する担保を提供することを要しない。
- 該当なし
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この過去問の解説 (2件)
01
輸入の許可前における貨物の引取りに関する問題です。
特例申告貨物以外の外国貨物を輸入申告の後、輸入者が貨物の引き取りを必要とする場合は、関税額に相当する担保を提供し、税関長の承認を受け、輸入の許可前に貨物を引き取ることができます。
キーワード:絶対的担保、税関長の承認
✖
一の輸入申告に係る貨物について輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けた場合には、その貨物を分割して引き取ることはできると規定されております。
ポイント:分割ok
✖
修正申告は、税関長の決定があるまで行うことができると規定されております。
輸入の許可を受けるまでの修正申告は、先に提出した納税申告書に記載した関税額を補正することにより行なうことができると規定されております。
◯
正しい記述です。
ポイントは、関税相当額を必ず提供することです。過少申告加算税並びに重加算税に相当する額を除くことです。
✖
輸入の許可前における貨物の引取りの承認は、貨物が有税でも無税でも受けることができます。
✖
特例申告貨物は、輸入許可前引取という規定は適用されません。
輸入許可前引取の担保は、絶対的なものです。
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02
関税法等に規定されている、輸入の許可前における貨物の引取り承認に関する問題です。
誤った内容です。
輸入の許可前における貨物の引取りに規定する承認を受けようとする者は、その承認を受けようとする貨物の記号、番号、品名、数量及び輸入申告の年月日並びに当該承認を受けようとする事由を記載した申請書を当該貨物の輸入申告をした税関長に提出しなければならない。この場合において、当該輸入申告に係る貨物を分割して引き取ろうとするときは、当該申請書にその旨を付記しなければならないと規定されております。
(関税法施工例第63条)
誤った内容です。
納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする修正申告は、先の納税申告に係る書面に記載した税額等を補正することにより行なうことができるものとする。
(関税法第7条14項)
正しい内容です。
外国貨物(特例申告貨物を除く。)を輸入申告の後輸入の許可前に引き取ろうとする者は、関税額(過少申告加算税並びに第十二条の四第一項、第三項及び第四項(同条第一項の重加算税に係る部分に限る。)(重加算税)の重加算税に相当する額を除く。)に相当する担保を提供して税関長の承認を受けなければならない。
(関税法第73条1項)
誤った内容です。
輸入許可前引取の承認の申請があったときは、法第73条第2項に規定する場合のほか専ら関税の納期限の延長を目的とする等明らかに制度の本旨に反すると認められる場合を除き、その申請に係る貨物が有税品であると無税品であるとにかかわらず、その承認をして差し支えない。
(関税法基本通達73―3―2)
誤った内容です。
特例申告貨物は輸入の許可前における貨物の引取りの承認の対象ではありません。また、輸入の許可前における貨物の引取りの承認の担保は絶対的なものですので、免除という規定はありません。
(関税法第73条1項)
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