薬剤師の過去問
第99回
薬学理論問題(薬理、薬剤、病態・薬物治療) 問154

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問題

薬剤師国家試験 第99回 薬学理論問題(薬理、薬剤、病態・薬物治療) 問154 (訂正依頼・報告はこちら)

運動神経を付けたまま摘出したラット神経一骨格筋標本を用いた実験において、終板の膜電位変化と筋の張力変化を同時に記録した。
下図は、運動神経の電気刺激で発生する終板の活動電位(図中 A)と筋の張力変化(図中 B)を示したものである。
次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
問題文の画像
  • A型ボツリヌス毒素は、A に影響せず、B を抑制する。
  • ベクロニウムは、A 及び B を抑制する。
  • スキサメトニウムは、A に影響せず、B を抑制する。
  • ダントロレンは、A に影響せず、B を抑制する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解:2.4

1 ボツリヌス毒素は、Ca取り込み抑制により、アセチルコリンの遊離を抑制します。
膜電位の発生を抑制するため、Aにも影響します。

2 ベクロニウムは、Nm受容体遮断薬です。アセチルコリンによる膜電位の発生、骨格筋の収縮を抑制します。

3 スキサメトニウムは、骨格筋の持続的脱分極を起こすので、A及びBに影響します。

4 ダントロレンは、興奮収縮連関を抑制します。そのため、膜電位には影響せずに、骨格筋の収縮のみを抑制します。

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02

正解【2・4】
1.ボツリヌス毒素は、アセチルコリン放出を抑制します。アセチルコリンの情報伝達は、図で示すとAの膜電位の上昇に当てはまります。よってアセチルコリンの放出が抑制されるとA に影響を及ぼします。

2.正しい記述です。ベクロニウムは、競合的Nm 受容体遮断薬で、図で示すとAが抑制され、Bも抑制されます。

3.スキサメトニウムは、脱分極性筋弛緩薬で膜電位を分極しますので、A に影響します。よってAに影響しないとBは抑制しません。

4.正しい記述です。ダントロレンは、筋肉の興奮収縮に抑制しますので、A に影響せず、B を抑制します。

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