第一種電気工事士の過去問
令和4年度(2022年) 午後
配線図問題 問3

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問題

第一種 電気工事士試験 令和4年度(2022年) 午後 配線図問題 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

図は、三相誘導電動機を、押しボタンの操作により始動させ、タイマの設定時間で停止させる制御回路である。この図の矢印で示す5箇所に関する各問いには、4通りの答えが書いてある。それぞれの問いに対して、答えを1つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

③で示す接点の役割は。
問題文の画像
  • 押しボタンスイッチのチャタリング防止
  • タイマの設定時間経過前に電動機が停止しないためのインタロック
  • 電磁接触器の自己保持
  • 押しボタンスイッチの故障防止

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この過去問の解説 (2件)

01

1. 下のボタンを押すと回路がつながります。

2. TLR に電流が流れるので、②の部分がつながります。

3. MC に電流が流れます。

4. ③の接点が閉じます。

5. ボタンを離します。

6. すると、ボタン部分の回路は切れますが、③の接点が閉じるので回路はつながったままです。

という動作になり、これは状態を保持している(自己保持)ということになります。

選択肢1. 押しボタンスイッチのチャタリング防止

チャタリングというのは振動などでボタンが連打されることです。

選択肢2. タイマの設定時間経過前に電動機が停止しないためのインタロック

インタロックは安全のためにシーケンス動作の進行を阻止したり、初期状態に戻すことを目的としています。

特に、片方が動作しているときに他方の動作を禁止する回路を相互インタロックと呼びます。

選択肢3. 電磁接触器の自己保持

こちらが正解になります。

選択肢4. 押しボタンスイッチの故障防止

故障防止の性能はありません。

まとめ

おそらく問われるのは自己保持かインタロックだと思いますので、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

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02

この回路の動作順序を説明します。

題意よりタイマ設定で停止する回路とあります。

押しボタンを押すと④のコイルTLR(回路図の下の四角のもの)まで電気が流れる。

②のTLR回路が入る。

MCコイルに流れる。

③のMCが閉じて自己保持ができあがる。

ボタンを離す。

時間が経てば②のTLRが開放され停止される。

この順序となります。

ボタンを離してもすぐには止まらずタイマーで止まる回路となります。

ボタンを押し続ける状態を自己保持と言います。

そのためMCの役割は自己保持のためとなります。

選択肢1. 押しボタンスイッチのチャタリング防止

チャタリングとは1回押したつもりが振動で2、3回連続でなることです。

接点リレーが劣化するとこういった誤反応が起きやすくなります。

選択肢2. タイマの設定時間経過前に電動機が停止しないためのインタロック

インタロックとは、片方が動作しているときにもう片方の動作をさせないようにする回路のことです。

例えばエレベータで上昇中に下降をさせないようにする時に使用されます。

選択肢3. 電磁接触器の自己保持

正解になります。

選択肢4. 押しボタンスイッチの故障防止

故障防止は誤りです。

まとめ

自己保持は状態を維持することです。

インタロックは同時に入らないようにすることです。

これら2つを覚えておきましょう。

制御が複雑になるほど自己保持回路は大切になってきます。

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