第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午前
問33 (一般問題 問33)
問題文
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。
④に示す高圧ケーブル内で地絡が発生した場合、確実に地絡事故を検出できるケーブルシールドの接地方法として、正しいものは。

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問題
第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午前 問33(一般問題 問33) (訂正依頼・報告はこちら)
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。
④に示す高圧ケーブル内で地絡が発生した場合、確実に地絡事故を検出できるケーブルシールドの接地方法として、正しいものは。

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この過去問の解説 (2件)
01
自家用電気工作物構内の受電設備の中で地絡が発生した場合、ケーブルを保護するシールドの接地方法を問いている問題です。
各機器の接続方法が見られます。
ZCTは高圧電路に地絡が発生した時、その電流を検出する機器になります。
正:電源からそれぞれZCTを通り、負荷側、設置に接続されています。
このような接続方法をとるとZCTで検出した地絡電流(零相電流)を接地して、負荷側に流れる電流を遮断できます。
誤:電源から接地線が直接つながっているために分岐点で分流されるカタチとなってしまいます。
誤:電源から負荷側を通り、そこから接地することになっているためにZCTで遮断されたままで加熱され破損に繋がります。
誤:電源から直接接地に接続されている為、分岐され本来の作動が出来なくなります。
各機器の特徴とどのような回路でどのように電流が流れるかをイメージ出来れば解ける問題だと思います。
図面からは、イメージしにくいですが、各問いの選択肢の図からは理解できると思います。
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02
問題の高圧ケーブルは ZCT(零相変流器、Zero Sequence Current Transformer)の負荷側にあることに注意してください。また、高圧ケーブル内の地絡とは、ケーブルのある1つの相の導線がそれを覆う銅の遮蔽層と接触して電流が負荷を通らず大地に流れてしまうこと、そして、ケーブルの接地は遮蔽層をアースに接続することであることを理解しておく必要があります。この前提のもとで、短絡時の電源から大地までの電流の流れを考えます。
地絡電流はまずZCTを通り、地絡点から折り返ってZCTを逆方向にながれ、さらに、接地線を通ってZCTを順方向に流れます。よって、順方向2回、逆方向1回の流れとなるので、それぞれの1回分が打ち消されて、順方向1回分の地絡電流が検知できます。
地絡電流はZCTを通り、地絡点から折り返ってZCTを逆方向にながれ、そのまま接地線を通って大地に流れてしまいます。地絡電流は順方向、逆方向に1回ずつZCTを通過することになり、互いに打ち消されてしまうので、検知できません。
地絡電流はZCTを通り、その後接地線を通って大地に流れますが、接地線がZCTを通っています。そのため、地絡電流は順方向、逆方向に1回ずつZCTを通過することになり、互いに打ち消されてしまって、検知できません。
電源側と負荷側の接地線を組み合わせた回路です。地絡電流はZCTを通った後、これらの接地線を通って大地に流れますが、どちらの接地線を通ってもZCTを逆方向に流れます。そのため、地絡電流は順方向、逆方向に1回ずつZCTを通過することになり、互いに打ち消されてしまって、検知できません。
地絡はZCTの負荷側で生じたという設定なので、地絡電流は必ず1回はZCTを通過します。この電流が確実に捉えられれば、ZCTは地絡を検出できます。よって、この電流を大地に逃がすとき、逃げる電流がこの検出に影響しないように(もしZCTを通るなら偶数回通るように)、配線する必要があります。
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