第一種電気工事士の過去問
令和5年度(2023年) 午後
一般問題 問31

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問題

第一種 電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午後 一般問題 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

図は、自家用電気工作物構内の受電設備を表した図である。この図に関する各問いには、4通りの答えが書いてある。それぞれの問いに対して、答えを1つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

②に示す引込柱及び引込ケーブルの施工に関する記述として、不適切なものは。
問題文の画像
  • 引込ケーブル立ち上がり部分を防護するため、地表からの高さ2m、地表下0.2mの範囲に防護管(鋼管)を施設し、雨水の浸入を防止する措置を行った。
  • 引込ケーブルの地中埋設部分は、需要設備構内であるので、「電力ケーブルの地中埋設の施工方法(JIS C 3653)」に適合する材料を使用し、舗装下面から30cm以上の深さに埋設した。
  • 地中引込ケーブルは、鋼管による管路式としたが、鋼管に防食措置を施してあるので地中電線を収める鋼管の金属製部分の接地工事を省略した。
  • 引込柱に設置した避雷器を接地するため、接地極からの電線を薄鋼電線管に収めて施設した。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、引込柱及び引込ケーブルの施工に関する記述として不適切なものを選ぶ問題です。問題文にあるように、接地線の施工方法に関する記述が重要なポイントとなります。

選択肢1. 引込ケーブル立ち上がり部分を防護するため、地表からの高さ2m、地表下0.2mの範囲に防護管(鋼管)を施設し、雨水の浸入を防止する措置を行った。

これは、引込ケーブルの立ち上がり部分に防護管を施設することに関する記述です。鋼管を使用して雨水の浸入を防ぐという点で一般的に行われる施工方法です。この選択肢は不正解です。

選択肢2. 引込ケーブルの地中埋設部分は、需要設備構内であるので、「電力ケーブルの地中埋設の施工方法(JIS C 3653)」に適合する材料を使用し、舗装下面から30cm以上の深さに埋設した。

引込ケーブルの地中埋設部分に関して適切な施工方法が記載されています。JIS規格に基づく施工方法の記載であり、問題ありません。この選択肢は不正解です。

選択肢3. 地中引込ケーブルは、鋼管による管路式としたが、鋼管に防食措置を施してあるので地中電線を収める鋼管の金属製部分の接地工事を省略した。

鋼管に防食措置を施している場合でも、金属管の金属部分は接地工事を行う必要があります。記載内容に誤りはないため、この選択肢は不正解です。

選択肢4. 引込柱に設置した避雷器を接地するため、接地極からの電線を薄鋼電線管に収めて施設した。

接地線は金属管(薄鋼電線管)に収めることは適切ではありません。理由として、接地線が金属管と接触して漏電が発生した場合、金属管自体が電位上昇し、触れると感電する恐れがあるためです。接地線は合成樹脂管に収めるべきです。この選択肢は正解です。

まとめ

この問題では、引込柱及び引込ケーブルに関する施工方法の正誤を問うています。接地線を金属管に収めて施工する記述が誤りです。正しい施工方法としては、接地線は感電のリスクを避けるため、金属管ではなく合成樹脂管に収めるべきです。

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