第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)
問42 (配線図問題 問2)

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問題

第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年) 問42(配線図問題 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

図は、高圧受電設備の単線結線図である。この図の矢印で示す10箇所に関する各問いに対して、答えを1つ選びなさい。

②に設置する単相機器の必要最少数量は。
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この過去問の解説 (3件)

01

高圧受電設備において、三相3線式(3φ3W)の回路では、単相機器を設置する場合に必要な最小の数量を考える必要があります。三相回路の構成上、バランスよく負荷を分散させるためには、各相に1台ずつ設置することが求められるため、最低2台の単相機器が必要です。

選択肢1. 1

単相機器を1台のみ設置すると、負荷が一部の相に集中してしまい、回路のバランスが崩れる可能性があります。そのため、1台では不適切です。
この選択肢は不正解です。

選択肢2. 2

三相3線式の回路では、負荷バランスを確保するために、最低でも2台の単相機器を設置する必要があります。この配置により、2つの相に負荷を分散させることが可能です。
この選択肢は正解です。

選択肢3. 3

3台の単相機器を設置することも可能ですが、必要最少数量ではありません。3台は設置可能な最大数に近いですが、設問では最小数量が問われています。
この選択肢は不正解です。

選択肢4. 4

三相3線式回路で4台の単相機器を設置することは原則としてありません。余計な負荷バランスが発生する可能性があります。
この選択肢は不正解です。

まとめ

単相機器の必要最少数量については、以下の点を押さえておくとよいです。

1.三相3線式回路の特徴
  三相3線式では、負荷バランスを確保するため、各相に負荷を分散させる必要があります。

2.最小数量の計算
  単相機器は最低2台を設置することで、2つの相に負荷を分散させることが可能となり、回路の安定性が向上します。

3.設置台数が多すぎる場合の影響
  設置台数が多すぎると、逆に負荷バランスを損なう可能性があるため、適切な数量で設置することが重要です。

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02

②に設置する単相機器は計器用変圧器です。この変圧器の目的は、電圧の計測用に主電路から分岐した三相交流の電圧を下げることです。三相交流の電圧を少ない数の変圧器で変換する方法にV-V結線を用いる方法があります。これは、図のように2台の変圧器を直列に接続し、その端子に各相の電線を接続したものです。ここで、UW間にもう一つ変圧器を接続すれば、変圧器の結線は∆結線になることから、V結線は∆結線の1つの変圧器を省略したものとみなせます。

 

 

図において、上側の変圧器は、1次電圧VUを2次電圧VAに、VA = (1/k)VU となるように変換します。ここで、kは巻き数比です。下側の変圧器は、同様に、1次電圧VVを2次電圧VBに、VB = (1/k)VV となるように変換します。2次側の残りの1つの電圧VCについては、回路図から、


 VC = −VA − VB = −(1/k)(VU + VV) (1)
 

となります。ところが、1次側の三相交流については、


 VU + VV + VW = 0 (2)


が成り立っているので、式(1)と式(2)より、


 VC = −(1/k)(−VW) = (1/k)VW


となります。この式から、VCも正しく変換されることがわかります。

選択肢1. 1

三相交流のすべての電圧を1つの変圧器で変換することはできません。

選択肢2. 2

正しい選択肢です。

選択肢3. 3

より少ない数の変圧器で変換できます。

選択肢4. 4

より少ない数の変圧器で変換できます。

まとめ

V-V 結線によれば、三相交流は2台の変圧器で変圧できます。しかし、変圧器の利用効率が低下するという欠点があります。

参考になった数1

03

単相機器は三相3線式回路の2相に接続されます。1台のみでは2相にのみ負荷がある状態で、三相不平衡になってしまうので、3相全てに負荷が接続されなければなりません。もう1台を別な2相に接続すれば、三相不平衡状態は解消されますので、少なくとも2台設置されれば問題ありません。

選択肢1. 1

解説の冒頭のとおり誤りです。

ただし、三相機器であれば、1台でかまいません。

選択肢2. 2

こちらが正解となります。

選択肢3. 3

最小台数ではありませんので、誤りです。

選択肢4. 4

最小台数ではありませんので、誤りです。

まとめ

三相3線式の場合、負荷のバランスをとる必要があります。単相機器を1台ずつ、それぞれ各相に接続することで、負荷のバランスを保つことができます。

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