1級土木施工管理技術の過去問
令和3年度
必須問題 問96

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度 必須問題 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

プレキャストコンクリート構造物の接合施工に関する下記の文章中の( イ )~( ニ )に当てはまる語句の組合せとして、適当なものは次のうちどれか。

・プレキャストコンクリートの接合面に用いるエポキシ樹脂接着剤は、コンクリート温度が( イ )と粘度が高くなり硬化反応も遅くなることから、使用温度に適したものを選んで使用する。
・プレキャストコンクリートの接合面に接着剤を用いる場合は、施工前に接合面を十分に( ロ )させる。
・プレキャストコンクリートの接合面にモルタルを打ち込んで接合する場合は、施工前に接合面を十分に( ハ )させる。
・シールドのセグメント等で用いられる( ニ )により接合する方法は、部材の製造や接合時に、高精度な寸法管理や設置管理が必要になる。
  • イ:高すぎる  ロ:乾燥  ハ:吸水  ニ:モルタル充填継手
  • イ:高すぎる  ロ:吸水  ハ:乾燥  ニ:ボルト締め
  • イ:低すぎる  ロ:乾燥  ハ:吸水  ニ:ボルト締め
  • イ:低すぎる  ロ:吸水  ハ:乾燥  ニ:モルタル充填継手

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この過去問の解説 (3件)

01

・プレキャストコンクリートの接合面に用いるエポキシ樹脂接着剤は、コンクリート温度が低すぎると粘度が高くなり硬化反応も遅くなることから、使用温度に適したものを選んで使用する必要があります。

 コンクリート中のモルタルは一般的に温度が高いと硬化反応が早くなり、温度が低いと硬化反応が遅くなります。このため、使用時の温度に留意する必要があります。

・プレキャストコンクリートの接合面に接着剤を用いる場合は、施工前に接合面を十分に乾燥させる必要があります。

 これは、接着面に水分が存在することによるコンクリート同士の接着不良を防止するためです。

・コンクリートの接合面にモルタルを打ち込んで接合する場合は、施工前に接合面を十分に吸水させます。

 これは、下地となるコンクリートの水分量が少なすぎると、モルタルの硬化に必要な水分が下地のコンクリートに吸収され、モルタルが十分に硬化しなくなる可能性があるためです。

・シールドのセグメント等で用いられるボルト締めにより接合する方法は、部材の製造や接合時に、高精度な寸法管理や設置管理が必要となります。

 なお、モルタル充填継手は、機械式継手の一種であり、高強度無収縮モルタルを、内面に凹凸のあるスリーブと異形鉄筋の間に充填し、その付着応力によって接合する継手方式をいいます。

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02

プレキャストコンクリート構造物の接合施工に関する設問です。

イ:低すぎるが正答です。

コンクリートは一般的に温度が高いほど強度発現が早く、硬化反応が早まります。

そのため、粘度が高く硬化反応が遅いため、コンクリート温度は低くなります。

ロ:乾燥が正答です。

コンクリートの接合面に水分が付着していると接着状況が悪くなるため、十分に乾燥させておく必要があります。

ハ:吸水が正答です。

モルタルに必要な水分を吸収されないように、あらかじめコンクリートに吸水しておきます。

ニ:ボルト締めが正答です。

正答をあてはめると以下のようになります。

・プレキャストコンクリートの接合面に用いるエポキシ樹脂接着剤は、コンクリート温度が(低すぎる)と粘度が高くなり硬化反応も遅くなることから、使用温度に適したものを選んで使用します。

・プレキャストコンクリートの接合面に接着剤を用いる場合は、施工前に接合面を十分に(乾燥)させます。

・プレキャストコンクリートの接合面にモルタルを打ち込んで接合する場合は、施工前に接合面を十分に(吸水)させます。

・シールドのセグメント等で用いられる(ボルト締め)により接合する方法は、部材の製造や接合時に、高精度な寸法管理や設置管理が必要です。

選択肢1. イ:高すぎる  ロ:乾燥  ハ:吸水  ニ:モルタル充填継手

イとニが不適当です。

イ:低すぎるが正答です。

ニ:ボルト締めが正答です。

モルタル充填継手は機械式継手で、鉄筋とスリーブの間にモルタルを充填させて固定します。

選択肢2. イ:高すぎる  ロ:吸水  ハ:乾燥  ニ:ボルト締め

イとロとハが不適当です。

イ:低すぎるが正答です。

ロ:乾燥が正答です。

ハ:吸水が正答です。

選択肢3. イ:低すぎる  ロ:乾燥  ハ:吸水  ニ:ボルト締め

適当です。

選択肢4. イ:低すぎる  ロ:吸水  ハ:乾燥  ニ:モルタル充填継手

ロとハとニが不適当です。

ロ:乾燥が正答です。

ハ:吸水が正答です。

ニ:ボルト締めが正答です。

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03

モルタルの粘度は温度に反比例し、温度が低くなると粘度が高くなります。そのため、エポキシ樹脂接着剤は、使用温度に適したものを選んで使用します。

コンクリートの接合面に接着剤を用いる場合は、施工前に接合面を十分に乾燥させます。

コンクリートの接合面にモルタルを打ち込んで接合する場合は、施工前に接合面を十分に吸水させます。

セグメントとはトンネルの壁面で使われるコンクリート製品で、組み合わせることで円筒状になる部材のことです。組み合わせは主にボルト締めにより接合し、部材の製造や接合時に、高精度な寸法管理や設置管理が必要になります。

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