第一種衛生管理者の過去問
平成28年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問16
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問題
第一種 衛生管理者試験 平成28年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
作業環境における有害要因による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 空気中の酸素濃度が15~16%程度の酸素欠乏症では、一般に頭痛、吐き気などの症状がみられる。
- 金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に、高温により体温調節機能が障害を受けたことにより発生する。
- 潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
- レイノー現象は、振動障害に特有の末梢神経障害で、夏期に発生しやすい。
- 凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解 1
1 いわゆる酸欠は酸素濃度が18%未満で起きる症状です。本肢の説明の通りとなります。正解です。
2 そもそも基本的な概念が違います。金属熱は、金属のヒュームを吸入しますと、発熱が起きます。本肢は誤りとなります。
3 血液に溶け込んでいた酸素が気泡となり、酸素ではなく「窒素」が気泡化することにより、起きる症状です。本肢は誤りとなります。
4 レイノー現象は、白蝋病とも言われます。指の血流が悪くなり、発症します。ことに冬場に発生します。明確に夏場が誤りです。
5 凍傷と凍瘡の混載説明になっています。凍傷は、0℃以下の寒冷による組織の凍結壊死を伴うものです。凍瘡はしもやけのことです。本肢も誤りです。
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02
正解は1です。酸素濃度が15-16%程度で酸素欠乏症になり頭痛、吐き気などの症状が発生します。
2.金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に発生します。金属ヒューム熱とも言い。金属蒸気の凝固物を吸引することにより、咳、胸部圧迫感、口渇、知覚異常、発熱が発生します。高温により、体温調節機能が障害を受けたことによって、発生するというのは誤りです。
3 . 潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた窒素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生します。酸素は誤りです。
4 . レイノー現象は、寒冷時や冷水に浸かったときに四肢末梢部、特に両手指が対称的に痛み、しびれ感とともに蒼白、またはチアノーゼなどの虚血症状をきたす場合で原因は明らかではありません。夏期に発生しやすいということはないので、誤りです。
5 . 凍瘡(とうそう)は、冷たい空気に長時間さらされたために皮膚の血行障害にて、皮膚が赤紫にはれる症状であり、説明が誤りです。なお、凍傷の説明となっています。
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03
1 ○:通常空気中の酸素濃度は約21%で、18%未満の状態を酸素欠乏といいます。酸素濃度が15~16%になると一般に頭痛、吐き気などの症状があらわれます。
2 ×:金属熱は、亜鉛や銅などのヒュームを吸引することによっておこるアレルギー症状で、悪寒、発熱、関節痛などの症状があらわれます。
3 ×:潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた空気中の「窒素」が気泡と成り血管を閉塞したり組織を圧迫することにより起こり、関節痛、胸内苦悶、神経麻痺、皮膚のかゆみなどの症状があらわれます。
4 ×:レイノー現象は、振動障害に特有の末梢神経障害です。局所振動や寒冷によって手指の先の小動脈が収縮し、手指の色が蒼白に変化します。
5 ×:「凍瘡」とはしもやけのことで、日常生活における0度以下の寒冷によって発生し、赤み、腫れ、かゆみなどの症状があらわれます。混同しやすいものとして、「凍傷」は0度以下の異常な寒冷による組織の凍結壊死をいいます。
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