第一種衛生管理者の過去問
平成29年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問13
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問題
第一種 衛生管理者試験 平成29年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 硫化水素による中毒では、意識消失、呼吸麻痺などがみられる。
- ノルマルヘキサンによる健康障害では、末梢神経障害などがみられる。
- N,N-ジメチルホルムアミドによる健康障害では、頭痛、肝機能障害などがみられる。
- 一酸化炭素は、赤血球中のヘモグロビンに強く結合し、体内組織の酸素欠乏状態を起こす。
- 塩素による健康障害では、再生不良性貧血、溶血などがみられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
(2)○:ノルマルヘキサン(N-ヘキサン)は有機溶剤の一種です。慢性的に曝露されることで多発性神経炎などが表れます。
(3)○:NN-ジメチルホルムアミドは有機溶剤の一種です。慢性的に曝露されることで胃・肝機能障害が表れることがあります。呼吸だけでなく皮膚からも吸収されます。
(4)○:一酸化炭素はヘモグロビンに結合し、血液の酸素運搬機能を阻害することで酸欠の症状を引き起こします。火気使用時等の不完全燃焼によって発生します。
(5)×:塩素は咽頭痛・呼吸困難・胸苦しさ・肺水腫など呼吸系の障害を引き起こします。再生不良性貧血、溶血などの造血器障害を引き起こすのはベンゼン等です。
よって、(5)が正解です。
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02
1 本肢は、正しいです。硫化水素の吸入が10ppmを超えると酸欠現象が起き、呼吸器の不全や意識消失障害がでてまいります。
2 石油系の溶剤でガソリンに含まれています。また、激安のサラダ油にも含有されていると言われています。末梢神経障害(多発性神経炎)になります。正しいです。
3 これを吸入しますと、めまいや、頭痛、肝臓にまで障害が出てしまいます。よって、肢は正しいです。
4 COは、ヘモグロビンと結合して酸欠をもたらします。練炭中毒などは典型例です。因みに、酸素よりも200倍以上の重さがあります。正しい肢です。
5 この肢は明確に誤りです。
再生不良性貧血については真の原因は不明ですが、多くは放射線障害や一部薬品使用の副作用にもあると言われています。
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03
塩素による健康被害には呼吸困難、肺気腫などの呼吸器疾患、肝障害、腎障害、血管障害が挙げられます。
再生不良性貧血・溶血といった造血器障害については化学物質ではベンゼン、クロロフェノール、メチレンヂオキシメタンフェダミンなどが原因になりうる物質に挙げられます。放射線も造血器障害の原因になりうるものです。
他の選択肢、1,2,3,4については文のとおりで正しいです。
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