第一種衛生管理者の過去問
令和2年10月公表
関係法令（有害業務に係るもの） 問9

正解3

1.◯違反していない
屋内作業場で、第二種有機溶剤等が付着している物の乾燥の業務に労働者を従事させるとき、その作業場所の空気清浄装置を設けていない局所排気装置もしくは、プッシュプル型換気装置の排気口の高さを屋根から1.5m以上としなければなりません。本問題文では2mとしているので、違反はしていません。

2.◯違反していない
第1種および第2種有機溶剤等を用いて払しょくの業務を行う屋内作業場については、定期に、当該有機溶剤の濃度を測定する必要がありますが、第3種有機溶剤では必要ありません。

3.×違反
有機溶剤業務に常時従事する労働者に対して、6ヶ月以内ごとに1回、定期に有機溶剤等健康診断を実施する必要があります。

4.◯違反していない
屋内作業場で、有機溶剤業務を行う場合は、作業主任者を選任する必要があります。ただし、試験研究の業務は除きます。ですので、この選択肢の問題文は違反していません。

5.◯違反していない
有機溶剤等を入れてあった空容器で有機溶剤の蒸気が発散するおそれのあるものは、屋外の一定の場所に集積して保管します。

正解は、３　です。

１．違反していません。
屋内作業場で、第二種有機溶剤を使用する場合、密閉設備、局所排気装置、又は、プッシュプル型換気装置を設けなくてはいけません。換気装置には、性能など細かい規定があり、排気口についても規定があります。排気口の高さは、屋根から1.5ｍ以上としなければならないと規定されています。

２．違反していません。
第三種有機溶剤を使用する屋内作業の場合、測定関係の規定はありません。第一種、二種有機溶剤を使用する場合は、６ヶ月以内ごとに１回空気中の溶剤濃度を測定する事が定められています。

３．違反しています。
有機溶剤を取り扱う労働者に対する健康診断の規定です。有機溶剤業務に常時従事する労働者に対して、６ヶ月以内ごとに1回、定期に、有機溶剤等健康診断を行なわなければなりません。１年に１回では、違反になります。

４．違反していません。
通常屋内作業場で、第二種有機溶剤等を用いる場合は、作業主任者を選任する事となっています。しかし、試験、研究などの業務の場合は除くとされています。

５．違反していません。
有機溶剤の貯蔵及び空容器の処理関係の規定があります。空容器は、屋外の一定の場所か容器を密閉する事となっています。屋内で揮発する状態で保存してはいけません。

１：○
２：○
３：×
４：○
５：○

有機溶剤業務に常時従事する労働者に対しては、6か月以内ごとに1回、定期に、有機溶剤等健康診断を行う必要があります。
1年以内ごとに1回ではありません。
よって、有機溶剤中毒予防規則に違反しているものは3です。