第一種衛生管理者の過去問
令和5年4月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問3

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和5年4月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

潜水作業、高圧室内作業などの作業における高圧の影響又は高圧環境下から常圧に戻る際の減圧の影響により、直接には発症しない健康障害は次のうちどれか。
  • 酸素中毒
  • 一酸化炭素中毒
  • 炭酸ガス(二酸化炭素)中毒
  • 窒素酔い
  • 減圧症

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この過去問の解説 (3件)

01

作業環境における有害要因による健康障害に関する問題です。

選択肢1. 酸素中毒

酸素中毒は高圧下で酸素分圧の高いガスを吸入すると発症します。

高圧の影響により発症する健康障害です

よって、誤った選択肢です。

選択肢2. 一酸化炭素中毒

一酸化炭素中毒は、血液中のヘモグロビンと一酸化炭素が強く結合し、体内の各組織が酸素欠乏状態を起こすことにより発症します。

減圧の影響により発症する健康障害ではありません

よって、正解の選択肢です。

選択肢3. 炭酸ガス(二酸化炭素)中毒

炭酸ガス(二酸化炭素)中毒は、二酸化炭素濃度が高いガスなどを吸入した場合に発症します。

また、潜水作業などで二酸化炭素の排出が充分にできない場合でも発症します。

よって、誤った選択肢です。

選択肢4. 窒素酔い

窒素酔いは、加圧により身体に溶け込んだ窒素が多くなることにより発症します。

高圧の影響により発症する健康障害です

よって、誤った選択肢です。

選択肢5. 減圧症

減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた窒素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発症します。

高圧環境下から常圧に戻る際の減圧の影響により発症する健康障害です

よって、誤った選択肢です。

まとめ

作業環境における有害要因による健康障害に関して複合的に問われています。

単純な暗記のみでは正解できませんので、発症しうる作業とその原因を結び付けておく必要があります。

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02

減圧の影響による発症する健康障害について問う問題です。

過去問でもあまり見られない問題のため少し難しめかと思われます。

選択肢1. 酸素中毒

高圧化で酸素分圧の高いガスを吸入すると酸素中毒の健康障害が引き起こされます。

よって本選択肢の内容は正しいです。

選択肢2. 一酸化炭素中毒

減圧によっても、一酸化炭素中毒は引き起こされることはありません。

よって本選択肢の内容は誤りです。

選択肢3. 炭酸ガス(二酸化炭素)中毒

炭酸ガス(二酸化炭素)中毒は、二酸化炭素の排出が十分でないときや二酸化炭素濃度が濃い状況で吸収したときにおこります。潜水作業でも引き起こされます。

よって本選択肢の内容は正しいです。

選択肢4. 窒素酔い

窒素酔いは、加圧により身体に溶け込んだ窒素により引き起こされます。

よって本選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 減圧症

減圧症は、急激な減圧により引き起こされます。

よって本選択肢の内容は正しいです。

まとめ

少し難しめの問題かと思われます。各健康障害について、特徴的なキーワードを覚えて解くようにしましょう。

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03

高圧の影響又は高圧環境下から常圧に戻る際の減圧の影響によりおきるのは、空気中の窒素・酸素・二酸化炭素のバランスが崩れる中毒症状と、減圧症があります。

選択肢1. 酸素中毒

酸素中毒は吐き気、めまい、視野狭窄、呼吸困難、痙攣が、高圧環境下で起きます。

選択肢2. 一酸化炭素中毒

一酸化炭素中毒は、一酸化炭素の濃度が上昇することで吐き気、めまいなどの中毒症状が出る症状です。

高圧の影響又は高圧環境下から常圧に戻る際の減圧の影響によりおきる症状ではありません。

選択肢3. 炭酸ガス(二酸化炭素)中毒

二酸化炭素中毒は、体内の二酸化炭素が過剰になった状態で、頭痛、めまい、発汗、意識障害の症状が生じます。二酸化炭素の濃度の高い空気を吸った場合や、潜水業務で引き起こされます。

選択肢4. 窒素酔い

窒素酔いは、飲酒時のような判断の低下の症状が起きます。高気圧の状況下で引き起こされます。

選択肢5. 減圧症

減圧症は、減圧により減圧速度が速いと、不活性ガスが体内で気泡化して、皮膚のかゆみ、関節や筋肉、胸部・腹部の痛み、運動障害、めまい、意識障害などの症状が生じます。

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