第一種衛生管理者 過去問
令和6年10月公表
問23 (関係法令(有害業務に係るもの以外のもの) 問3)

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和6年10月公表 問23(関係法令(有害業務に係るもの以外のもの) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者に対して、法令により実施することが義務付けられている医師による面接指導に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ただし、労働者の中に、新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務に従事する者、高度プロフェッショナル制度の対象者及び医師はいないものとする。
  • 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。
  • 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握し、その記録を作成して3年間保存するための必要な措置を講じなければならない。
  • 事業者は、労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者から申出があったときは、3か月以内に、面接指導を行わなければならない。
  • 面接指導を行う医師として事業者が指定することのできる医師は、当該事業場の産業医に限られる。
  • 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

労働安全衛生法上、事業者は、労働時間の状況などを考慮して、労働者の健康保持のために医師による面接指導を実施しなければなりません。その概要を問う問題です。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

労働安全衛生規則上、医師による面接指導の対象となる労働者は、原則、休憩時間を除いて1週間当たり の労働時間のうち40 時間を超えた時間が、1か月当たり80 時間を超えて、かつ、疲労の蓄積が認められる者が対象者となります。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握し、その記録を作成して3年間保存するための必要な措置を講じなければならない。

医師による面接指導の実施のため、事業者は、客観的かつ適切な方法、具体的にはタイムカードなどでの機械的な記録によって、労働者の労働時間の状況を把握する義務があります。また、労働時間の記録は3年間保存するために必要な措置を講じる義務があります。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢3. 事業者は、労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者から申出があったときは、3か月以内に、面接指導を行わなければならない。

事業者は、医師による面接指導の対象となる要件を満たした労働者から面接指導を受ける旨、申出があったときは、遅滞なく面接指導を実施しなければなりません。「遅滞なく」とは、1か月ほどの間と考えられています。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢4. 面接指導を行う医師として事業者が指定することのできる医師は、当該事業場の産業医に限られる。

医師による面接指導を実施するにあたって、医師は産業医に限定されていません。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

事業者は、医師による面接指導の結果に基づいて、労働者の健康保持のために必要な措置に関する意見を、原則、面接指導の実施後、遅滞なく医師の意見を聴く義務があります。「遅滞なく」とは、1か月ほどの間と考えられています。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

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02

長時間労働をした労働者に対する面接指導に関する問題です。

主に労働安全衛生規則の52条(健康診断結果報告)に記載されている内容の問題となっています。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

誤りです。

 

労働安全衛生規則の第52条の2では、この要件を以下の様に定めています。

 ・休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合で、

 ・その超えた時間が1カ月たり80時間を超え、かつ、

 ・疲労の蓄積が認められる者

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握し、その記録を作成して3年間保存するための必要な措置を講じなければならない。

正しいです。【正解】

 

労働安全衛生規則の第52条の7の3では、本内容について以下の様に規定しています。

 ・労働時間の状況把握は、タイムカードによる記録パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法で行う。

 ・労働時間の状況の記録を作成し、3年間保存するための必要な措置を講じる。

選択肢3. 事業者は、労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者から申出があったときは、3か月以内に、面接指導を行わなければならない。

誤りです。

 

面接指導について、労働安全衛生規則の第52条の3では、以下の通り規定されています。

 ・面接指導は、労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者の申出により行う

 ・労働者から申出があつたときは、遅滞なく、面接指導を行う

 

そのため、「3か月」ではなく「遅滞なく」が正しい表記となります。

選択肢4. 面接指導を行う医師として事業者が指定することのできる医師は、当該事業場の産業医に限られる。

誤りです。

 

労働安全衛生法等で、その様な規定はありません。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

誤りです。

 

労働安全衛生規則の第52条の7では、「医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、遅滞なく行わなければならない」(一部抜粋)と規定されています。

 

そのため、「3か月」ではなく「遅滞なく」が正しい表記となります。

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03

労働安全衛生法上、長時間労働する人へのフォローとして医師の面接が必要です。

どんな条件が整ったときに、どれくらいの期間内で、どういった立場の人が面接をするかをしっかり押さえましょう。

〇面接の目的

 長時間労働者本人或いは職場の事情を把握し、心身ともに健康に労働できるよう促すこと。

〇医師の面接を行う条件

 ・労働者の週40時間を超える労働が1月あたり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる場合に遅滞なく実施する。

 ・労働者から申し出があった場合に遅滞なく実施する。

〇時間外労働時間の定め方

 労働安全衛生規則第52条の7より、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の

 使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法と定められている。

〇面接で確認する事項

 労働安全衛生規則第52条の4より、以下を確認する。

 一 当該労働者の勤務の状況
 二 当該労働者の疲労の蓄積の状況
 三 前号に掲げるもののほか、当該労働者の心身の状況

〇面接した記録の保管

 5年間とする。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

間違いです。

1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり80時間超えた場合です。

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握し、その記録を作成して3年間保存するための必要な措置を講じなければならない。

正しいです。

選択肢3. 事業者は、労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者から申出があったときは、3か月以内に、面接指導を行わなければならない。

間違いです。

3か月以内ではなく遅滞なく面接指導を行わなければいけません。

選択肢4. 面接指導を行う医師として事業者が指定することのできる医師は、当該事業場の産業医に限られる。

間違いです。

面接指導において産業医は「労働者に面接の申出を行う勧告」を行うことができます。

他に産業医に関連した文面はありません。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

間違いです。

3か月以内ではなく遅滞なく医師の意見を聴かなければいけません。

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