一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科2(環境・設備) 問37

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問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科2(環境・設備) 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

再生可能エネルギーに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 太陽光発電システムの構成要素の一つであるパワーコンディショナには、インバータ、系統連系保護装置、制御装置等が組み込まれている。
  • 太陽光発電システムに使用される配線は、アレイ(モジュール)からパワーコンディショナまでの交流配線とパワーコンディショナから配電盤までの直流配線とがある。
  • 風力発電に用いられる風車は、一般に、水平軸風車(回転軸が地面に対して水平な風車)と垂直軸風車(回転軸が地面に対して垂直な風車)に分類することができ、垂直軸風車は小型風車での採用例が多い。
  • 風力発電の系統連系において、DC(直流)リンク方式は、AC(交流)リンク方式に比べて出力変動の影響を受けにくく、安定供給が可能な電力として系統に連系できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 [正]
設問の通りです。
パワーコンディショナーは、太陽電池パネルからの直流を交流に変換するインバーター部とし、発生電力を電力会社配電線と系統連係するために必要な系統連係保護装置が組合わされたものです。

2 [誤]
太陽光発電システムはアレイ(太陽光発電モジュール)、パワーコンディショナー、配電盤等から構成されます。アレイとは、太陽電池を配列し強化ガラスなどで保護しパッケージ化したモジュールを複数並べて接続したものです。パワーコンディショナーは太陽光パネルで発電される直流電流を交流電流に変換する機械であり、インバーター、系統連系保護装置、制御装置等から構成されます。アレイからパワーコンディショナーまで直流配線、パワーコンディショナーから配電盤まで交流配線とします。

3 [正]
設問の通りです。
風車の種類は、水平軸風車と垂直軸風車に大別されます。風車が地面に対して垂直にまわるのが水平軸風車で、地面に対して並行横に回転するのが垂直軸風車です。垂直軸風車は風向きに左右されず騒音をあまり出さないというメリットがありますが、大規模化には向いていないため小型風車での採用例が多い方式です。

4 [正]
設問の通りです。
風力発電の系統連系において、DC(直流)リンク方式は、AC(交流)リンク方式に比べて出力変動の影響を受けにくいため、安定供給が可能な電力として系統に連系できます。

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02

1.〇
電力会社の商用系統と系統連系する際に必要になります。
構成は「太陽電池→蓄電池→パワーコンディショナー→商用系統」となります。

2.×
太陽電池からパワーコンディションまでは直流電流、パワーコンディションから配電盤までは交流配線となります。

3.〇
設問通りです。

4.〇
設問通りです。直流系の導入により、風力発電システムの課題でもある周波数変動に対しても有効です。

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03

正解は2です。

1:設問通りです
パワーコンジョナとは直流電力を交流電力に変換するためのインバータ、系統連系(電力会社の配電線網に自家用発電設備をつないで電気のやり取りを行うこと)保護装置、制御装置等が組み合わさったものです。

2:誤りです
アレイ(モジュール)とは太陽光発電システムにおける太陽光パネルの部分をさします。1:での説明の通りパワーコンジョナとは直流電力を交流電力に変換するためのインバータを用いているのでアレイから直流電力で配線し、配電盤までを交流電力で配線します。

3:設問通りです
垂直軸風車は風向きに左右されず騒音をあまり出さない特徴がありますが、起動に大きなトルクが必要であったり、コスト面でも大規模化には向いていません。

4:設問通りです
DC(直流)リンク方式とは、交流電力系統と連系する風力発電装置で直流電力を交流に変換して連系する方式です。
AC(交流)リンクとは交流電力をそのまま電力系統に変換して連系する方式です。
DCリンク方式では負荷が低い場合に不安定になるという性質があります。

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