二級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科1(建築計画) 問10
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問題
二級建築士試験 平成29年(2017年) 学科1(建築計画) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
屋外気候等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 快晴日における屋外の絶対湿度は、一般に、1日の中ではあまり変化しない。
- 風速増加率は、ビル風の影響を評価する際に用いられる指標で、その値が1.0の場合、建築物の建築前後で風速の変化がないことを表している。
- 冷房デグリーデーは、その地域の気候条件を表す指標で、その値が大きいほど冷房負荷が大きくなる。
- ある地域の特定の季節・時刻に吹く風の風向発生頻度を円グラフで表した風配図は、円グラフの中心から遠いほど、その風向の風の発生頻度が高いことを表している。
- 冬期の夜間において、断熱防水を施した陸(ろく)屋根の外気側表面温度は、外気温が同じであれば、曇天日より快晴日のほうが、高くなりやすい。
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この過去問の解説 (2件)
01
1.絶対湿度とは、ある温度の空気が含んでいる水蒸気の絶対量を表したものです。
快晴日は気温が上がるため、水分蒸発が盛んになりますが、空気中の水蒸気量の変化は少なく、絶対湿度もあまり変化しません。
2.風速増加率とは、「高層建築物の建設前の風速」に対する「建設後の風速」の比率のことです。
つまり、その値が1.0のとき、建築物の建設前後で風速の変化はないということになります。
3.冷房(暖房)デグリーデーとは、その地域の気候条件を表す指標で、冷房(暖房)期間中に設定する基準温度と日平均外気温との差を累計したものです。その値が大きいほど冷房(暖房)負荷も大きくなります。
4.風配図とは、ある地域ごとの風向の出現頻度を円グラフに表したものです。
円グラフの中心から遠いほど、その風向の風の発生頻度が高いことを表しています。
5.夜間における地表面放射と大気放射の差を夜間放射と呼び、夜間放射が大きいと外気側表面温度は低くなります。
曇天時、雲の影響によって大気放射が大きくなり、地表面放射が小さくなるため、快晴時より曇天時のほうが外気表面温度は高いです。
大気放射・・・大気中の水蒸気や二酸化炭素が、地表に向かって長波長の放射を行うことです。
地表面放射・・・地表面から天空に向かっている長波長の放射のことです。
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02
1-設問の通りです。
2-設問の通りです。
3-設問の通りです。
反対に寒さの程度を示す指標を、暖房デグリーデーといい、この数値が大きいほど暖房負荷が大きくなります。
4-設問の通りです。
5-曇りの日の夜間は、屋根表面の熱が雲に遮られて発散せずに残るため、外気温が同じであれば、快晴日より曇天日の方が、夜間の陸屋根の外気側表面温度は高くなりやすくなります。
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