二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科1(建築計画) 問2

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科1(建築計画) 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物とその特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • パルテノン神殿(アテネ)は、ドリス式のオーダーによる周柱式と細部にイオニア式の要素を用いたギリシア建築である。
  • ミラノ大聖堂(ミラノ)は、多数の小尖塔のある外観を特徴とした、ロマネスク建築の代表的な建築物である。
  • クリスタル・パレス(ロンドン)は、鉄骨、ガラス等の部材の寸法を規格化し、それらを工場でつくるプレファブリケーションの手法を用いて建築された、ロンドン万国博覧会(1851年)の展示館である。
  • ファンズワース邸(アメリカ・イリノイ州)は、中央コア部分以外に間仕切壁をもたず、外壁が全てガラスで覆われた住宅である。
  • 落水荘(アメリカ・ペンシルヴェニア州)は、2層の床スラブが滝のある渓流の上に張り出し、周囲の自然を眺められるように意図された住宅である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問通りです。
パルテノン神殿は古代ギリシャ建築の一つです。全体がドリス式オーダーで構成され、内部はイオニア式円柱が用いられてます。

2.誤りです。
ミラノ大聖堂はゴシック建築の代表的な建築物です。小さな尖塔を多数持っている外観が特徴的です。またロマネスク建築の代表的な建築物としてピサ大聖堂が挙げられます。

3.設問通りです。
クリスタルパレスは、ロンドン万国博覧会の展示館として建てられました。
ガラスと鉄骨による大スパン建築のため、プレファブリケーションの手法が用いられてます。

4.設問通りです。
ミース・ファン・デル・ローエの設計による住宅です。
中央部分以外に間仕切りをもたない単純な平面形状で、鉄骨のフレームと大きなガラス壁が特徴的です。

5.設問通りです。
フランク・ロイド・ライトの設計による住宅です。
自然との調和を考慮して設計され、二層の床スラブが小さな滝のある渓流の上に張り出しているのが特徴的です

参考になった数15

02

1. 記述は正しいです
ギリシャ建築ではオーダーの特徴が頻出します。
ドリス(ドーリア)式~武骨で寸胴なイメージ       ……パルテノン神殿
イオニア式    ~こまやかなイメージ「うずまき模様」……アテナ・ニケ神殿
コリント式    ~繊細なイメージ「アカンサス模様」 ……パンテオン

2. 記述は不適当です
 ミラノ大聖堂は12世紀から始まるゴシック建築最大規模の教会建築になります。
ゴシック建築は「尖塔アーチ」「リヴ・ヴォールト」「フライングバットレス(飛び控)」「ステンドグラス」などが特徴ですので覚えておきましょう。
ロマネスク建築は11世紀頃の教会建築で、ピサ大聖堂はセットで覚えましょう。

3. 記述は正しいです
 パクストンの設計です。産業革命で建築材料も劇的に変化があったころである代表的な建物です。

4. 記述は正しいです
 現代建築のビッグ3の一人、ミース・ファン・デル・ローエの設計です。鉄骨平屋のガラス住宅を思い出せるようにしておいてください。ほかにも「レイクショアドライブ・アパートメント」「イリノイ工科大学」などがあります。

5. 記述は正しいです
 現代建築のビッグ3の一人、フランク・ロイド・ライトの設計です。現代建築と自然の共生(有機的建築理論)を求めた代表的建築になります。「グッゲンハイム美術館」「旧帝国ホテル」なども覚えておきましょう。

参考になった数9

03

正解は「2」です。

1.設問通りです。
パルテノン神殿は、全体はドリス式のオーダーを採り入れ、細部にイオニア式の要素をもちいているギリシア建築の建築物です。

2.誤りです。
ミラノ大聖堂は、多数の小尖塔の外観を特徴とした、ゴシック建築の代表的な建築物です。
ロマネスク建築は、小さい窓や半円のアーチが特徴の建築様式です。

3.設問通りです。
クリスタル・パレスは、第一回万国博覧会でロンドンに建設されました。

4.設問通りです。
ファンズワース邸は、三大巨匠の1人である「ミース・ファン・デル・ローエ」が設計しました。
鉄骨造のガラスで覆われているのが特徴です。

5.設問通りです。
落水荘は、フランク・ロイド・ライトが設計しました。
自然の一部として建築されています。

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