二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科1(建築計画) 問3
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問題
二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科1(建築計画) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
建築環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- BOD(生物化学的酸素要求量)は、空気汚染を評価する指標の一つである。
- 残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。
- PMV(予測平均温冷感申告)は、温度、湿度、気流、放射の四つの温熱要素に加え、人の着衣量と作業量を考慮した温熱環境指標のことである。
- 建築物のLCCO2は、ライフサイクルを通しての二酸化炭素の総排出量を示したものである。
- 対流熱伝達は、壁面などの固体表面とそれに接している空気との間に生じる熱移動現象のことである。
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この過去問の解説 (3件)
01
BODとは水質汚濁を評価する指標の1つです。
空気汚染を評価する指標はCODです。
2.設問通りです。
残響時間とは音源が停止してから60db低下するまでの時間のことです。
室面積が大きくなれば長くなります。また吸音力が小さくても長くなります。
3.設問通りです。
PMVとは温熱4要素(気温・湿度・気流・放射)と作業量の2つの要素(着衣量と代謝量)を合わせた6要素が考慮されています。
4.設問通りです。
建築物のLCCO₂とは、建設資材の製造から建築物の廃棄までに発生する二酸化炭素の総量のことです。
5.設問通りです。
熱伝達には、対流熱伝達と放射熱伝達の2種類があります。
対流熱伝達は、壁体表面とそれに接する空気との間での熱移動のことです。
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02
1.誤りです。
「BOD」は、水質汚濁を評価する指標であり、
生物化学的酸素要求量のことです。
空気汚染を評価する指標は「COD」です。
2.設問通りです。
「残響」とは、「音源」の振動が止まった後も、
音が響き、音が聞こえる現象です。
「残響時間」は、「音源」の振動が止まってから、
その音圧が60dB低下することです。
3.設問通りです。
「PMV」は、人が感じる寒さや暑さを数値で表す指標です。
4つの温熱要素に人の着衣量・作業量を含めた6つの要素を考慮します。
4.設問通りです。
「LCCO₂」とは、「ライフサイクルCO₂」の略です。
建物などの建設により発生する二酸化炭素の排出量を削減するために、二酸化炭素量を算出して評価することです。
5.設問通りです。
熱伝達とは、「対流」「放射」によって固体と流体の間に熱が移動する現象です。
「対流熱伝達」は、固体表面と接している空気との間に応じる熱移動現象です。
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03
BODは、し尿浄化槽などの浄水性能をあらわす指標になります。BODが高いと糞尿を分解する有機物が多いことになります。
2. 記述は正しいです
残響時間は室容積が大きくなれば長くなり、室の仕上の吸音性能が高ければ短くなります。
3. 記述は正しいです
PMVは「熱くもなく寒くもない」という大多数の人の感覚を基準・指標化しています。ですので、そもそも暑い環境や寒い環境では「ちょうどいい」基準がないので適しません。
4. 記述は正しいです
建物を計画始めた時から建設し、使用維持管理のあと除却するまでの二酸化炭素排出量になります。LCCはライフサイクル時の総費用ということになります。
5. 記述は正しいです
室温と室内表面温度には若干の差があります。壁面などの表面に生じる空気の境界層でやり取りすることで差が生まれます。やり取りには対流と壁面などの放射が相まって、この現象が起きています。
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