二級建築士 過去問
令和3年(2021年)
問3 (学科1(建築計画) 問3)
問題文
建築環境工学における用語・単位に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
二級建築士試験 令和3年(2021年) 問3(学科1(建築計画) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
建築環境工学における用語・単位に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 大気放射は、日射のうち、大気により吸収、散乱される部分を除き、地表面に直接到達する日射である。
- 残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。
- 生物化学的酸素要求量(BOD)は、水質汚濁を評価する指標の一つである。
- 絶対湿度の単位は、相対湿度の単位と異なり、kg/kg(DA)である。
- 熱伝導率の単位は、熱伝達率の単位と異なり、W/(m・K)である。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
問の答えは 「大気放射は、日射のうち、大気により吸収、散乱される部分を除き、地表面に直接到達する日射である。」となります。
×
大気放射・・・大気中の水蒸気や浮遊物に触れて拡散したものが地表面に到達する日射、天空日射ともいいます。
直達日射・・・太陽光球面から直接地表面に到達する太陽放射のことです。
〇
残響時間・・・停止してから60dB低下するまでの時間のことです。
音のエネルギー量としては100万分の1まで減少するため、「エネルギーが半分になる」などの記載は間違いになるので合わせて覚えると良いと思います。
〇
同じような言葉でCODもあります。
これは微生物ではなく薬品を使用して酸素量を確認することなので、合わせて覚えると良いと思います。
〇
絶対湿度は【kg/kg】 相対湿度は【%】となっています。
〇
熱伝達率は【W/㎡・K】 熱伝導率は【W/m・K 】
※補足 熱貫流率は【W/㎡・K】です。
参考になった数56
この解説の修正を提案する
02
不適当なものは「大気放射は、日射のうち、大気により吸収、散乱される部分を除き、地表面に直接到達する日射である。」です。
間違いです。
大気放射とは大気から放出される放射であり、
地表面に直接到達する日射は直達日射となります。
正しいです。
残響時間のセービンの残響式により求めることができます。
正しいです。
BODが高いとき、水中の有機物が多く汚染度が高いことを示します。
正しいです。
絶対湿度とは乾き空気重量に対する水蒸気の重量となります。
正しいです。
熱伝導率の単位はW/(m・K)、
熱伝達率の単位はW/(㎡・K) となります。
参考になった数24
この解説の修正を提案する
03
建築環境工学における用語・単位に関する記述のうち、誤っているものを選びます。
大気放射は、大気や地表から放出されるエネルギーのことです。その大部分が長周波の赤外線であることから、赤外放射とも言います。
大気や地表が日中に吸収したエネルギーを24時間放出しているため、日射とは異なります。
よって、設問の記述は誤りです。
残響時間は、音源の音を停止してから、60dBまで低下するまでの時間のことです。
よって設問の記述は正しいです。
スピーチなどでは残響時間が短い方が聞き取りやすく、音楽などの演奏では長めが良いとされます。
生物化学的酸素要求量(BOD)は、水中の有機物などを微生物が分解するのに必要とする酸素量のことで、BODの値が大きいほど水が汚れていることになります。
よって設問の記述は正しいです。
絶対湿度は1立方メートルの空間に含まれる水蒸気の重さ、または乾燥空気1kgに含まれる水蒸気の重さのことです。
単位はg/㎥やkg/kg(DA)で表されます。
よって設問の記述は正しいです。
一方、相対湿度は空気中の水蒸気の割合のことで、%で表されます。
熱伝導率は移動しない物質の熱の伝わりやすさを表す値です。
建築では建材の断熱性能を表す値として使われています。
単位はW/(m・K)で、設問の記述は正しいです。
一方、熱伝達率は水や空気などの流体(対流)と、流体に触れている個体の間での熱の伝わりやすさの値で、単位はW/(㎡・K)です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問2)へ
令和3年(2021年) 問題一覧
次の問題(問4)へ