二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科1(建築計画) 問22

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問題

二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科1(建築計画) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 間接排水とは、器具からの排水管をいったん大気中で縁を切り、一般排水系統へ直結している水受け容器又は排水器具の中へ排水することをいう。
  • シングルレバー水栓や全自動洗濯機への配管において、ウォータハンマの発生を防止するためには、エアチャンバの設置が有効である。
  • 給水設備における高置水槽方式の高置水槽は、建築物内で最も高い位置にある水栓、器具等の必要水圧が確保できるような高さに設置する。
  • 吐水口空間とは、給水栓の吐水口最下端からその水受け容器のあふれ縁の上端までの垂直距離をいう。
  • FF式給湯機を用いる場合は、燃焼のための換気設備を別に設ける必要がある。

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この過去問の解説 (2件)

01

1 〇

間接排水とは問題文の通り、配管を切断し、空気中に一度放出してから再度排水を行う方法です。逆流を物理的に防ぐ方法で、食材や飲料水などの汚染を防ぐ目的などがあります。

2 〇

ウォーターハンマーとは水撃作用ともいい、配管内の圧力が変化し大きな衝撃音が発生する現象です。エアンチャバーは空気の収縮を利用し流水の圧力をコントロールして、水の流れを安定させる装置です。

3 〇

高置水槽方式は、主に屋上などの高い位置に水槽を設置し、高低差による圧力で流水を確保する方法です。給水位置までの距離が短すぎると必要な水圧が得られません。また高すぎると水撃作用が強すぎて設備に負荷が掛かったり水圧が強すぎたりするので、50m前後でエリアを区切る必要があります。

4 〇

吐水口空間とは

①洗面所やキッチンでの蛇口の一番下部(水が出る場所)から

②洗面台やシンクの一番上までの距離です。

②が①より高くなってしまうと蛇口に負圧が掛かり、逆流の原因になります。

5 ×

FF式とは、給気も排気も室外から行う為、暖房機等での空気汚染が発生せず換気の手間が減少します。処理方法の種類として他に、開放型と半密閉型(FE式)があります。開放型は火鉢、石油ファンヒーターなど。半密閉型は煙突のついた薪ストーブなどがイメージしやすいと思います。

よって問の答えは 5 となります。

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02

1.正しいです。

衛生上特に注意が必要な機器や器具に関しては、汚水の逆流防止やガスの侵入防止を目的として間接排水とする必要があります。

2.正しいです。

エアチャンバ内の空気が配管内でエアバックのような役割を果たし、水撃圧が発生した際に衝撃を吸収してウォーターハンマーを防止する役割があります。

3.正しいです。

高置水槽方式では水が落下する圧力を水圧として利用するため、安定的な水圧を保てるかどうか水槽の高さについて検討する必要があります。

4.正しいです。

吐水口空間を確保することで、逆サイホン作用(蛇口等から水が吐き出されるとき、給水管内は負圧となり吸引作用により管内で逆流が生じる現象)を防ぐ効果があります。

5.間違いです。

燃焼のための空気を外部から取り入れて燃焼し、燃焼ガスを直接外部へ排出する器具であるため、別で換気設備を設ける必要はありません。

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