二級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科4(建築施工) 問7
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問題
二級建築士試験 令和3年(2021年) 学科4(建築施工) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
杭工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- アースドリル工法において、表層ケーシングを建て込み、安定液を注入しながらドリリングバケットにより掘進した。
- オールケーシング工法において、ケーシングチューブを回転圧入しながら、ハンマーグラブにより掘進した。
- セメントミルク工法において、アースオーガーによる掘削中は正回転とし、引上げ時には逆回転とした。
- リバース工法において、地下水位を確認し、水頭差を2m以上保つように掘進した。
- スライムの処理において、一次処理は掘削完了直後に、二次処理はコンクリート打込み直前に行った。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:正。
アースドリル工法は、土砂の掘削と排土をドリリングバケットによって行います。
また、掘削後はトレミー管を用いてコンクリートを打設します。
2:正。
オールケーシング工法は、ケーシングチューブを回転圧入しながらハンマーグラブによって掘削します。
3:誤。
セメントミルク工法では、アースオーガーは掘削時と引き上げ時は同じ回転方向にします。
土砂が底に落下しないよう、逆回転はNGです。
リバース工法では、地下水位を確認し、水頭差を2m以上保ちながら掘進します。
スライム処理では、一次処理を掘削完了直後、二次処理はコンクリートの打込み直前に行います。
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02
場所打ち杭に関する出題です。
最も不適当な選択肢は、
「セメントミルク工法において、アースオーガーによる掘削中は正回転とし、引上げ時には逆回転とした。」
です。
アースオーガーによる掘削中は正回転とし、引上げ時も正回転とします。
引き上げ時に逆回転させると、アースオーガーに付着した土砂が孔底に落下してしまいます。
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
アースドリル工法の場合、表層はケーシング、深層は安定液を用いて孔壁を保護し、掘進はドリリングバケット(掘削用のドリルが付いたバケット)を回転させて行います。
正しい選択肢です。
オールケーシング工法の場合、ケーシングチューブを回転圧入しながら、ハンマーグラブによってチューブ内を掘進します。
不適当な選択肢です。
アースオーガーによる掘削中は正回転とし、引上げ時も正回転とします。
引き上げ時に逆回転させるとアースオーガーに付着した土砂が孔底に落下してしまいます。
正しい選択肢です。
リバース工法は、孔内水位の水圧によって孔壁を保護します。
孔内水位の水圧を維持するため、孔内水位が地下水位より2m以上高くなるようにします。
※水頭差とは、孔内水位と地下水位の液面の高さの差のことです。
正しい選択肢です。
スライムの処理について、一次処理は掘削完了直後に底ざらいバケットを用いて行い、二次処理は水中ポンプ等を用いてコンクリートの打ち込み直前に行います。
※参考
スライムとは、孔内の底に沈殿した土砂のことです。
一次処理は掘削完了直後なので大きいバケットを用いて行えますが、二次処理は配筋を行った後なのでバケットは使えず、水中ポンプ等を用いて行います。
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03
杭工事に関する問題です。
正しい内容です。
アースドリル工法においては、表層ケーシングを建て込み、安定液を注入しながらドリリングバケットにより掘進します。
正しい内容です。
オールケーシング工法においては、ケーシングチューブを先に回転圧入又は振動圧入しながら、ハンマーグラブにより掘進します。
不適当な内容です。
セメントミルク工法において、アースオーガーによる掘削中は正回転にて施工します。
引上げ時に逆回転とすると、掘削した土砂が孔内に落下するため、引上げ時も「正回転」にて施工します。
正しい内容です。
リバース工法においては、掘削に際しては地下水位を確認し、水頭差を2m以上保つように注意して掘進します。
正しい内容です。
スライムの処理には一次処理・二次処理があり、一次処理は掘削完了直後に、二次処理はコンクリート打込み直前に行います。
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