二級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(建築法規) 問18
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問題
二級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(建築法規) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の高さの制限又は日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等及び地形の特殊性に関する特定行政庁の定め等は考慮しないものとする。
- 第一種中高層住居専用地域内にある高さが10mを超える建築物において、特定行政庁が土地の状況等により周囲の居住環境を害するおそれがないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合は、日影規制は適用されない。
- 建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが1.2mのもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和を適用することができる。
- 第一種低層住居専用地域内においては、隣地高さ制限は適用されない。
- 日影規制において、建築物の敷地が用途地域の異なる地域の内外にわたる場合は、その建築物の全部について敷地の過半の属する地域の規定が適用される。
- 前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限において、後退距離は、原則として、当該建築物から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。
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この過去問の解説 (3件)
01
誤った選択肢は、
「日影規制において、建築物の敷地が用途地域の異なる地域の内外にわたる場合は、その建築物の全部について敷地の過半の属する地域の規定が適用される。」
です。
日影規制の場合、建築物が複数の用途地域にまたがる場合は、建築物の部分に応じてそれぞれの用途地域の規定が適用されます。(法第56条の2 第5項、令第135条の13 第1項)
各選択肢の解説は以下のとおりです。
正しい選択肢です。
第一種中高層住居専用地域内で、高さが10mを超える建築物は、通常は日影規制を受けます。
ただし、特定行政庁が認めて建築審査会の同意を得て許可した場合は、日影規制を受けません。
(法第56の2 第1項、法別表第4 (い)欄 2項)
正しい選択肢です。
道路に沿って高さ2m以下(1.2mを超える場合は、1.2mを超える部分が網状になっている)の塀が設けられている場合、前面道路の境界線から後退した建築物に対する高さ制限の緩和を適用できます。(令第130条の12 第3項)
正しい選択肢です。
隣地高さ制限は、第一種・第二種低層住居専用地域や田園住居地域では適用されません。
(法第56条 第2項イ,ロ)
誤った選択肢です。
日影規制の場合、建築物の敷地が複数の用途地域にまたがる場合は、建築物の部分に応じてそれぞれの用途地域の規定が適用されます。(法第56条の2 第5項、令第135条の13 第1項)
正しい選択肢です。
後退距離は、建築物から前面道路の境界線までの水平距離のうち、最小部分の距離とします。
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02
高さ制限・日影規制に関する問題は、緩和などの規定をよく読み解きましょう。
正。
法第56の2第1項、法別表第4 (い)欄2項より、
第一種中高層住居専用地域内で、高さが10mを超える建築物は、日影規制を受けます。
ただし、特定行政庁が土地の状況等により周囲の居住環境を害するおそれがないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合は、日影規制は受けません。
正。
令第130条の12第1項第3号より、
道路に沿って高さ2m以下(1.2mを超える場合は、1.2mを超える部分が網状になっている)の塀が設けられている場合、
道路高さ制限の緩和を適用することができます。
正。
法第56条第1項第2号より、
第一種低層住居専用地域内においては、隣地高さ制限は適用されません。
誤。
法第56条の2第5項、令第135条の13より、
建築物の敷地が用途地域の異なる地域の内外にわたる場合は、建築物の部分に応じてそれぞれの用途地域の規定が適用されます。
正。
法第56条第2項より、
後退距離は、当該建築物から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいいます。
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03
高さ制限・日影規制に関する問題です。
法第56条第1項ただし書きにより、正しいです。
令第130条の12第3号により、正しいです。
法第56条第1項第2号により、正しいです。
法第91条かっこ書きで日影規制は「敷地の過半の属する地域」から除かれているため、誤った内容です。
法第56条第2項かっこ書きにより、正しいです。
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