二級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問6 (学科1(建築計画) 問6)
問題文
図に示す湿り空気線図中のA点の湿り空気(乾球温度15℃、相対湿度40%)及びB点の湿り空気(乾球温度30℃、相対湿度50%)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

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問題
二級建築士試験 令和5年(2023年) 問6(学科1(建築計画) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
図に示す湿り空気線図中のA点の湿り空気(乾球温度15℃、相対湿度40%)及びB点の湿り空気(乾球温度30℃、相対湿度50%)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

- A点の空気を乾球温度30℃まで加熱すると、相対湿度は約16%となる。
- A点の空気に含まれる水蒸気量は、B点の空気に含まれる水蒸気量の約30%である。
- B点の空気が15℃の壁面に接触すると、壁の表面に結露が発生する。
- A点の空気をB点の空気と同様な状態にするには、加熱及び乾燥空気1kg当たり9g程度の加湿が必要となる。
- A点の空気とB点の空気を同じ量だけ混合すると、「乾球温度22.5℃、相対湿度約45%」の空気となる。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題のテーマは湿り空気の特性に関する理解で、空気線図を用いた湿り空気の温度、相対湿度、加熱・加湿の影響、結露の可能性などが問われています。
空気線図の使い方を習得し、各選択肢が理論や実際の物理法則に適合しているかどうかを確認しましょう。
この選択肢は適当です。
A点の空気(乾球温度15℃、相対湿度40%)を30℃まで加熱すると、空気の相対湿度は大幅に低下します。
図の相対湿度を示す曲線から考慮して、相対湿度は約16%となります。
この選択肢は適当です。
湿り空気に含まれる水蒸気量は、絶対湿度(kg/m³)で表されます。
図のA点における絶対湿度は約4g/kg、 B点における絶対湿度は約13g/kgであることから
4g/kg÷13g/kg=約30.8%
となり選択肢は適当となります。
この選択肢は適当です。
B点の空気(乾球温度30℃、相対湿度50%)が15℃の壁面に接触すると、空気が冷やされて露点温度に達し、結露が発生します。
図より相対湿度が100%は約20℃であり、15℃はこれを下回るため、この記述は正しいです。
この選択肢は適当です。
A点の空気をB点と同じ状態にするためには、加熱と加湿が必要です。
表より、加湿には約9g/kgの水蒸気を追加することで、A点の相対湿度をB点に近い状態にできます。
この選択肢は不適当です。
混合比を1:1すると、混合空気の乾球温度は、15℃と30℃の平均値22.5%となるが、相対湿度は曲線図であり平均値を取らないため誤りとなります。
この問題は湿り空気図を正しく読み解けるかを問うもので、湿り空気の温度、相対湿度、加熱・加湿の影響、結露の発生条件についての理解が必要です。
特に用語の扱いの間違いや、図を正しく読むための計算の方法を理解すると良いでしょう。
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02
最も不適当な選択肢は、「A点の空気とB点の空気を同じ量だけ混合すると、「乾球温度22.5℃、相対湿度約45%」の空気となる。」です。
各選択肢の解説は以下の通りです。
正しい選択肢です。
A点の空気(乾球温度15℃、相対湿度40%)を30℃まで加熱すると、図より相対湿度は16%となります。
このことから、空気の相対湿度は大幅に低下していることが分かります。
正しい選択肢です。
水蒸気量は絶対湿度[g/kg(DA)]で表されます。
図よりA点の空気は約4gの水蒸気を含み、B点の空気は約13gの空気を含むことが分かります。
(4g/13g)×100=約30.8%なので、正しい選択肢であることが分かります。
正しい選択肢です。
結露とは、壁の表面温度が露点以下になった場合に発生します。
B点の空気(乾球温度30℃、相対湿度50%)は、乾き空気1kgに対し約13gの水蒸気量を含みます。
このときの露点温度は相対湿度100%の曲線との交点を求めて、図から18℃であることが分かります。
したがって、15℃の壁面に接触すると、露点温度を下回るため結露が発生することが分かります。
正しい選択肢です。
設問の通り、A点の空気をB点の空気と同様な状態にするには、加熱と加湿が必要になります。
図よりA点の空気は約4gの水蒸気を含み、B点の空気は約13gの空気を含むことが分かります。
したがって、9gの加湿が必要であることが分かります。
誤った選択肢です。
空気線図上のA点とB点を結んだ直線と乾球温度22.5℃の交点を求めると、相対湿度は約45%にならないことが分かります。
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