第二種電気工事士の過去問 令和4年度下期 午後 一般問題 問27
この過去問の解説 (2件)
今回の問題は、クランプ形電流計の使い方です。
クランプ形電流計は、電線を挟み込むことで、電流が測定できる計測器です。挟み込むことをクランプするといいます。
クランプ電流計は、電路の漏えい電流を測る他に、電線中を流れる負荷電流の測定も可能です。
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図は、中性線を除く2本の電線のうち、片方の負荷電流を測定する方法です。
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漏えい電流の測定には、3線を一度にクランプして、測定します。
<参考>
漏えい電流の測定に当たって、絶縁測定ができないときに、クランプ形電流計での測定では、1 mA以下であれば良いと規定されています。
電技解釈第14条では次のように規定されています。
【 電技解釈第14条(低圧電路の絶縁性能)
施設する開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとに、次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。
一 省略
二 絶縁抵抗測定が困難な場合においては、当該電路の使用電圧が加わった状態における漏えい電流が、1mA以下であること。 】
漏れ電流の測定にはクランプ形漏れ電流計を使用します。
測定方法は二つあり、まず一つは電路に設置されてある接地線のみを挟んで漏れ電流を測定する方法、もう一つは電源から負荷に供給されている電線すべてを挟んで測定する方法です。
問題では単相三線式となっており、3本の電線(電源線2本+中性線1本)を一括で挟んで測定します。測定値が0[A]であれば漏れ電流は発生していませんが、0[A]以上であれば漏れ電流が発生していると言えます。
図の方法では正常な値は計測できないので不適切です。
負荷電流を測定する場合はこの方法になりますが、漏れ電流となっているため不適切です。
負荷電流を測定する場合はこの方法になりますが、漏れ電流となっているため不適切です。
図は3線一括で挟んだ状態なので適切です。
クランプ電流計は負荷電流を測定する機器と漏れ電流を測定する機器で分かれています。見た目は似ていますし、同じ電流を測定しますが意味合いが全く違うので気をつけて学習しましょう。
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