クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問39

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問39 (訂正依頼・報告はこちら)

図AからDのとおり、同一形状で質量が異なる4つの荷を、それぞれ同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いて、それぞれ異なるつり角度でつり上げるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値が大きい順に並べたものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、いずれも荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
問題文の画像
  • A > B > C > D
  • A > C > B > D
  • B > A > D > C
  • C > A > D > B
  • D > B > A > C

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、つり角度と荷重がワイヤロープに与える張力に関するものです。それぞれの図(A~D)の条件に基づいて、1本のワイヤロープにかかる張力の大きさを計算して、並び順を決定します。

 

1. つり角度と張力の関係を理解しましょう。

つり角度が小さいほど、ワイヤロープにかかる張力は小さくなります。

つり角度が大きくなると、荷重を支えるための力の分解が増加するため、張力が大きくなります。

 

2. 張力の計算式を確認しましょう。

1本のワイヤロープにかかる張力 T は次の式で求められます。

T=W/2cos⁡(θ)

W:荷重(t)

θ:つり角度の半分(°)

 

3. 各図の計算をしましょう。

1本のワイヤロープにかかる張力をそれぞれ計算します。

 

図A

荷重 W=6t、つり角度 30°

半角 θ=15°

T=6/2cos⁡(15°)≈3.1t 

 

図B

荷重 W=4t、つり角度 60°

半角 θ=30°

T=4/2cos⁡(30°)≈2.31t 

 

図C

荷重 W=5t、つり角度 90°

半角 θ=45°

T=5/2cos⁡(45°)≈3.54t 

 

図D

荷重 W=3t、つり角度 120°

半角 θ=60°

T=3/2cos⁡(60°)=3t

 

4.計算結果を基に、張力が大きい順に並べましょう。

図C(3.54t) > 図A(3.1t) > 図D(3t) > 図B(2.31t)

 

以上により、「C > A > D > B」が正しいです。

選択肢1. A > B > C > D

この選択肢は誤りです。

選択肢2. A > C > B > D

この選択肢は誤りです。

選択肢3. B > A > D > C

この選択肢は誤りです。

選択肢4. C > A > D > B

この選択肢は正しいです。

選択肢5. D > B > A > C

この選択肢は誤りです。

まとめ

つり角度が小さいほど張力は小さく、つり角度が大きいほど張力が大きくなります。
T=W/2cos⁡(θ)​ を正確に用いて計算することが重要で、クレーンや荷物を吊り上げる際に、適切なつり角度とロープの選択が安全性を確保に繋がります。

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