クレーン・デリック運転士の過去問
令和5年(2023年)4月
クレーン及びデリックに関する知識 問4

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 クレーン及びデリックに関する知識 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの給油及び点検に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • ワイヤロープの点検で直径を測定する場合は、フックブロックのシーブを通過する頻度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で行う。
  • 潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱は、箱内が密封されているので、油の交換は不要である。
  • 軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。
  • ワイヤロープには、ロープ専用のマシン油を塗布する。
  • 給油装置は、配管の穴あき、詰まりなどにより給油されないことがあるので、給油部分から古い油が押し出されていることなどの状態により、新油が給油されていることを確認する。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、クレーンの給油および点検に関する知識について、適切な記述を1つ選ぶ問題です。安全な運用を維持するために、正しい点検や給油方法を理解しておく必要があります。以下に各選択肢について解説します。 

選択肢1. ワイヤロープの点検で直径を測定する場合は、フックブロックのシーブを通過する頻度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で行う。

この記述は誤りです。 

ワイヤロープの直径を測定する場合は、摩耗や損傷が起きやすい箇所、特にフックブロックのシーブを頻繁に 通過する部分を重点的に測定することが必要です。この記述では重要な測定ポイントを避けているため、不適切です。

選択肢2. 潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱は、箱内が密封されているので、油の交換は不要である。

この記述は誤りです。 

減速機箱が密封されていても、潤滑油は時間の経過とともに劣化したり異物が混入する可能性があります。そのため、定期的に潤滑油を交換する必要があります。「交換不要」という記述は不適切です。

選択肢3. 軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。

この記述は誤りです。
軸受へのグリースの給油頻度は、軸受の種類や使用条件によって異なりますが、転がり軸受に毎日1回給油するのは過剰です。また、滑り軸受に6か月に1回では頻度が不足しています。この記述は不正確です。

選択肢4. ワイヤロープには、ロープ専用のマシン油を塗布する。

この記述は一見正しいように見えますが、適切な記述とは言えません。

 確かにワイヤロープには専用のマシン油を塗布することが推奨されますが、本問の選択肢の中で最も安全確保の観点から重要な内容ではありません。他の選択肢と比較すると正答としては不適切です。

選択肢5. 給油装置は、配管の穴あき、詰まりなどにより給油されないことがあるので、給油部分から古い油が押し出されていることなどの状態により、新油が給油されていることを確認する。

この記述は正しいです。
給油装置が正常に作動しているか確認するためには、給油部分で古い油が押し出されているかどうかを目視で確認することが重要です。これにより、新油が適切に供給されていることを確認できます。この記述は正確かつ実用的で、適切です。

まとめ

正解は選択肢5です。 クレーンの点検において、給油装置の状態確認は非常に重要です。配管の穴あきや詰まりが原因で給油が行 われていない場合、重大な故障や事故につながる可能性があるため、この確認方法は安全確保の観点から特に適切です。

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