クレーン・デリック運転士の過去問
令和5年(2023年)4月
原動機及び電気に関する知識 問3

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 原動機及び電気に関する知識 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。
  • 三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より15~20%遅く回転する性質がある。
  • 直流電動機では、固定子を界磁と呼ぶ。
  • 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。
  • 巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題では、クレーンで使用される電動機の種類や構造、動作特性に関する知識が問われています。その中から適切でない記述を選ぶ形式です。

選択肢1. かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。

この記述は正しいです。 

かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシを使用しないため、構造が非常に簡単で信頼性が高い特徴があります。これにより、保守の手間も少なく済みます。

選択肢2. 三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より15~20%遅く回転する性質がある。

この記述は誤りです。

 三相誘導電動機のスリップは通常1~6%程度であり、負荷がかかっても15~20%という大きな遅れは発生しません。スリップが過度に大きくなる場合は異常運転が疑われます。

選択肢3. 直流電動機では、固定子を界磁と呼ぶ。

この記述は正しいです。 

直流電動機において、固定子部分は磁界を発生させるため「界磁」と呼ばれます。この用語は、直流電動機の 基本的な構造に関連する一般的な知識です。

選択肢4. 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

この記述は正しいです。 

三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とした場合、極数が少ないほど速くなります。この性質は、回転 速度の計算式 (:同期速度、:周波数、:極数)から導かれるものです。

選択肢5. 巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。

この記述は正しいです。 

巻線形三相誘導電動機は、固定子と回転子の両方に巻線を使用しており、回転子の巻線はスリップリングを介して外部抵抗器と接続できます。この構造により、起動や速度制御が容易になります。

まとめ

正解は2番です。 この選択肢は、三相誘導電動機のスリップについて誤った記述をしています。他の選択肢は、それぞれ正しい記述になります。

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