クレーン・デリック運転士 過去問
令和7年(2025年)4月
問37 (クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問7)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和7年(2025年)4月 問37(クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

荷重に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • クレーンのシーブを通る巻上げ用ワイヤロープには、引張荷重と曲げ荷重がかかる。
  • 天井クレーンのクレーンガーダには、主に曲げ荷重がかかる。
  • クレーンの巻上げドラムには、曲げ荷重とねじり荷重がかかる。
  • 両振り荷重は、向きと大きさが時間とともに変わる荷重である。
  • 荷重が繰り返し作用すると、比較的小さな荷重であっても機械や構造物が破壊することがあるが、このような現象を引き起こす荷重を静荷重という。

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この過去問の解説 (2件)

01

荷重に関する問題です。

それぞれの荷重を理解すれば、どこに負荷が掛かるか分かるようになるので、順番に確認しておきましょう。

選択肢1. クレーンのシーブを通る巻上げ用ワイヤロープには、引張荷重と曲げ荷重がかかる。

正しい記述です。

クレーンのシーブを通る巻上げ用ワイヤロープには、引張荷重と曲げ荷重がかかります。

選択肢2. 天井クレーンのクレーンガーダには、主に曲げ荷重がかかる。

正しい記述です。

天井クレーンのクレーンガーダには、主に曲げ荷重がかかります。

選択肢3. クレーンの巻上げドラムには、曲げ荷重とねじり荷重がかかる。

正しい記述です。

クレーンの巻上げドラムには、曲げ荷重とねじり荷重がかかります。

選択肢4. 両振り荷重は、向きと大きさが時間とともに変わる荷重である。

正しい記述です。

両振り荷重は、向きと大きさが時間とともに変わる荷重となります。

選択肢5. 荷重が繰り返し作用すると、比較的小さな荷重であっても機械や構造物が破壊することがあるが、このような現象を引き起こす荷重を静荷重という。

荷重が繰り返し作用すると、比較的小さな荷重であっても機械や構造物が破壊することがありますが、このような現象を引き起こす荷重を静荷重ではなく、動荷重といいます。

まとめ

それぞれの荷重については、出題される事が多いので、どのような荷重がかかるか正しく把握しておきましょう。

参考になった数1

02

荷重の種類と部材ごとの主たる受け方を整理する問題です。
ワイヤロープは引張と曲げ、ガーダは曲げが主になり、ドラムはねじりを受けつつ巻取り位置により曲げ的な作用も受けます。
一方、疲労破壊を招くのは静荷重ではなく変動する荷重です。

選択肢1. クレーンのシーブを通る巻上げ用ワイヤロープには、引張荷重と曲げ荷重がかかる。

適切です。
シーブを通過するワイヤロープは軸方向の引張荷重に加え、シーブ曲率による曲げ荷重を受けます。
曲げ疲労低減のためにシーブ径をロープ径に対して十分に大きくとります。

選択肢2. 天井クレーンのクレーンガーダには、主に曲げ荷重がかかる。

適切です。
天井クレーンのガーダは荷重と自重を車輪反力として受け、主として曲げ荷重が支配的になります。
せん断も生じますが設計上の主影響は曲げです。

 

選択肢3. クレーンの巻上げドラムには、曲げ荷重とねじり荷重がかかる。

適切です。
巻上げドラムは駆動トルクの伝達でねじり荷重を受け、さらに巻取り位置の偏在によりドラムや軸系に曲げ的な作用も生じます。

選択肢4. 両振り荷重は、向きと大きさが時間とともに変わる荷重である。

適切です。
両振り荷重は時間とともに向きが交番し、瞬間値の大きさも連続的に変化します。代表例は正弦波状に引張と圧縮が繰り返される荷重です。

選択肢5. 荷重が繰り返し作用すると、比較的小さな荷重であっても機械や構造物が破壊することがあるが、このような現象を引き起こす荷重を静荷重という。

不適切です。
荷重が繰り返し作用すると小さな応力でも疲労破壊が起こりますが、これは静荷重ではなく変動荷重や繰返し荷重の作用です。
静荷重は時間的に変化しない荷重を指します。

まとめ

適切でないのは静荷重と疲労の関係を取り違えた記述です。
ワイヤロープ=引張+曲げ、ガーダ=曲げが主、ドラム=ねじり+曲げ的作用、両振り荷重=向きが交互という整理で迷いません。

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