美容師の過去問
第48回
香粧品化学 問1

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問題

第48回 美容師国家試験 香粧品化学 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

アルコールに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • エタノール(エチルアルコール)は、水に溶けない化合物を化粧品に配合するための溶媒として用いられる。
  • メタノール(メチルアルコール)は、消毒・殺菌作用を持ち、化粧品に配合される。
  • セタノール(セチルアルコール)は、高級アルコールの一種で、乳化助剤として用いられる。
  • グリセリンは、天然の油脂を分解して得られるアルコールの一種である。

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この過去問の解説 (3件)

01

アルコールには様々な種類があります。人体に害がないか、どんな作用かを整理して問題を見ていきましょう。

選択肢1. エタノール(エチルアルコール)は、水に溶けない化合物を化粧品に配合するための溶媒として用いられる。

エチルアルコールは、酒飲料にも含まれており、殺菌・収れん作用等、さまざまな働きをします。そのうちの一つに、エチルアルコールを溶剤として、水や油には混ざりにくい香料や色素を溶かすことができる作用があります。

よって正しいです。

選択肢2. メタノール(メチルアルコール)は、消毒・殺菌作用を持ち、化粧品に配合される。

メチルアルコールは、毒性があるため、人体に有害であり、化粧品に使われません。

よって誤りです。

選択肢3. セタノール(セチルアルコール)は、高級アルコールの一種で、乳化助剤として用いられる。

セチルアルコールは、保湿クリームやシャンプーなどの製品に用いられ、乳化を促進したり、粘度を強化させる作用があります。

よって正しいです。

選択肢4. グリセリンは、天然の油脂を分解して得られるアルコールの一種である。

グリセリンは、水に溶けやすく、保湿効果があります。大豆油やヤシ油など、自然界に存在する植物や動物から抽出して得ることが出来ます。

よって正しいです。

まとめ

エチルアルコールとメチルアルコールは一文字しか違いがありませんが、特徴に大きな差があります。

メチルアルコールは、視神経にダメージを与え、最悪の場合、失明させることがあります。

メチルアルコール→「目散るアルコール」と言い換えると、人体に有害であることを覚えておきやすくなるでしょう。

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02

香粧品化学に関する問題です。

選択肢1. エタノール(エチルアルコール)は、水に溶けない化合物を化粧品に配合するための溶媒として用いられる。

・・・・正しい記述です。

選択肢2. メタノール(メチルアルコール)は、消毒・殺菌作用を持ち、化粧品に配合される。

・・・・誤った記述です。毒性が強く中毒症状を起こすおそれがあるため、化粧品基準での配合が禁止されています。

選択肢3. セタノール(セチルアルコール)は、高級アルコールの一種で、乳化助剤として用いられる。

・・・・正しい記述です。

選択肢4. グリセリンは、天然の油脂を分解して得られるアルコールの一種である。

・・・・正しい記述です。

まとめ

よって、【メタノール(メチルアルコール)は、消毒・殺菌作用を持ち、化粧品に配合される。】が誤った記述でこの問の正解になります。

参考になった数4

03

エタノールとメタノールはよく内容を入れ替えて出題されます。

どちらが化粧品に配合できるものかを覚えておきましょう。

選択肢1. エタノール(エチルアルコール)は、水に溶けない化合物を化粧品に配合するための溶媒として用いられる。

エタノールは、溶媒として化粧水やオーデコロンなどに用いられています。

水に溶けない化合物を溶かす溶媒として用いられるものを、有機溶媒といいます。

選択肢2. メタノール(メチルアルコール)は、消毒・殺菌作用を持ち、化粧品に配合される。

メタノールは毒性が強いため、化粧品への配合が禁止されています。

メタノールが体内に蓄積されると、視神経障害などの中毒症状を起こすことがあります。

選択肢3. セタノール(セチルアルコール)は、高級アルコールの一種で、乳化助剤として用いられる。

セタノールは、乳化助剤や粘度を与えることを目的として、古くから香粧品用いられています。

選択肢4. グリセリンは、天然の油脂を分解して得られるアルコールの一種である。

油脂は、脂肪酸とグリセリンの化合物です。

よって、油脂を分解するとグリセリンを得ることができます。

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