二級ボイラー技士の過去問
平成27年4月公表
関係法令 問38
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問題
二級ボイラー技士試験 平成27年4月公表 関係法令 問38 (訂正依頼・報告はこちら)
鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- 伝熱面積が100㎡以下の蒸気ボイラーには、安全弁を1個備えなければならない。
- 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーのボイラー本体の安全弁は、弁軸を鉛直にしてボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付けなければならない。
- 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。
- 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
- 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
2. 正しいです。安全弁は、容易に検査できる位置に、弁軸を鉛直にして直接取り付けなければなりません。
3. 正しいです。ボイラー構造規格第一編鋼製ボイラー第四章に、「貫流ボイラーについては、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量の安全弁を過熱器の出口付近に取り付けることができる。」とあります。
4. 正しいです。過熱器の安全弁は、過熱器の温度を設計温度以下に保持することができるよう過熱器の出口付近に備えなければなりません。
5. 正しいです。水の温度が120℃を超える温水ボイラーでは、圧力を最高使用圧力以下に保持できる安全弁を備えなければなりません。
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02
設問は、鋼製ボイラ(小型ボイラを除く。)の安全弁について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.ボイラー構造規格第62条第1項に「蒸気ボイラーには、内部の圧力を最高使用圧力以下に保持することができる安全弁を2個以上備えなければならない。ただし、伝熱面積50㎡以下の蒸気ボイラーにあっては、安全弁を1個とすることができる」とあります。
伝熱面積100㎡の蒸気ボイラには安全弁を2個以上備える必要があり、誤りであることがわかります。
2.ボイラー構造規格第62条第2項に「安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。」とありますので、正しいことがわかります。
ただし、同規格第63条第2項に「貫流ボイラーにあっては、第62条第2項の規定にかかわらず、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量の安全弁を過熱器の出口付近に取り付けることができる。」とあり、貫流ボイラについては、この項目が除外されます。
3.2.でも説明しましたが、ボイラー構造規格第63条第2項に「貫流ボイラーにあっては、第62条第2項の規定にかかわらず、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量の安全弁を過熱器の出口付近に取り付けることができる。」とあり、正しいことがわかります。
4.ボイラー構造規格第63条第1項に「過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない」とあり、正しいことがわかります。
5.ボイラー構造規格第65条第1項に「水の温度が120℃以下の温水ボイラーには、圧力が最高使用圧力に達すると直ちに作用し、 かつ、内部の圧力を最高使用圧力以下に保持することができる逃がし弁を備えなければならない。」とあり、選択肢が正しいことがわかります。
ただし、水の温度が120℃以下の温水ボイラーで、容易に検査ができる位置に内部の圧力を最高使用圧力以下に保持することができる逃がし管を備えたものについては、この限りではありません。
以上の説明により、選択肢1が誤っていることがわかります。
正答は「1」です。
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03
2.正しいです。安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、なお且つ、弁軸を鉛直にしなければなりません。
3.正しいです。安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付けるという規定でしたが、貫流ボイラーに関しては、ボイラーの最大蒸発量以上の吹き出し量の安全弁を過熱器の出口付近に取り付けることが出来ます。
4.正しいです。過熱器の安全弁は、ボイラー本体の安全弁よりも先に動作するように調整する必要があります。
5.正しいです。水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければなりません。また、水の温度が120℃以下の温水ボイラーには、逃がし弁を備えなければなりません。
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