二級ボイラー技士の過去問
平成31年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問4
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問題
二級ボイラー技士試験 平成31年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラー各部の構造及び強さについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 胴板には、内部の圧力によって引張応力が生じる。
- 胴板に生じる応力に対して、胴の周継手の強さは、長手継手の強さの2倍以上必要である。
- だ円形のマンホールを胴に設ける場合には、短径部を胴の軸方向に配置する。
- 平鏡板で、大径のものや圧力の高いものは、内部の圧力によって生じる曲げ応力に対し、ステーによる補強が必要である。
- 管板には、煙管のころ広げに要する厚さを確保するため、一般に平管板が用いられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
胴板には内部の圧力によって引張応力が生じます。
2.誤っています。
胴板に生じる応力に対して、長手継手の強さは、胴の周継手の強さの2倍以上必要です。
3.正解です。
記載の通り、だ円形のマンホールを胴に設ける場合には短径部を胴の軸方向に配置します。
4.正解です。
ステーには、ガセットステー、管ステー、棒ステーがあります。
5.正解です。
記載の通りです。
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02
正解は「2」です。
ボイラーの構造および強さに関する問題です。
1.正しいです。
「胴板」とは胴・ドラムの主要部位で主に円筒状になっており,その両端を塞ぐものを「鏡板」と呼びます。形状が円筒状になっているのは,内部圧力による引張応力を緩衝するためです。
2.誤りです。(誤:長手継手の強さの2倍以上➡正:長手継手の強さの1/2以上)
継手とは,胴・ドラムの接続部の事を言い,通常は溶接にて接続されています。継手には「周」と「長手」の2方向があり,「周継手」とは円周方向の継目の事を言い,「長手継手」とは軸(長手)方向の継目の事を言います。
「周継手に働く応力(長手方向の応力)」は,「長手継手に働く応力(周方向の応力)」の1/2となりますので,記述は誤りです。
(少しややこしいですが,継手と応力のかかる方向を区別して覚える必要があります。)
3.正しいです。
上記,2項に記載の通り,軸方向すなわち長手方向に働く応力が弱いため,短径部を胴の軸方向に配置します。
4.正しいです。
ステーとは、平形鏡板や平板部等,圧力に対して弱い箇所を補強するために用いる支持材の事です。よって,記述は正しいです。
5.正しいです。
ころ広げとは、焼損防止のために火炎が触れる側の端を縁曲げする事を言います。煙管のころ広げに要する厚さを確保するため,一般に平管板が用いられています。
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03
周方向の応力は軸方向の応力の2倍となるため、周方向の応力に対する長手継手の強さは、長手方向の応力に対する周継手の強さの2倍以上必要になります。
そのほかの選択肢は正しいので覚えておきましょう。
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