二級ボイラー技士の過去問
令和元年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問29

1.正しいです。
記載の通り、炉及び煙道を通して起こる空気及び燃焼ガスの流れを通風といいます。

2.正しいです。
記載の通りなので、覚えておきましょう。

3.誤っています。
気密が不十分だと燃焼ガスが外部へ漏れ出します。

4.正しいです。
記載の通り、誘引通風は大型のファンに使用されます。また、その分大きな所要動力が必要になります。

5.正しいです。
所要動力の大きさは下記の通りになります。
押込通風<平衡通風<誘引通風

正答は「３」です。

設問はボイラの通風に関して問われています。

　通風とは、空気及び燃焼ガスが炉内及び煙道を通ることによって起こる流れのことです。

　通風には、自然通風と強制通風の２種類の大きく別れます。
　
　自然通風はファンなどを用いず、煙突内のガスの密度と外気の密度との差によって空気を吸引し、通風する方式です。
　通風力は、煙突の高さが高いほど強くなります。

　強制通風は、ファンを用いて炉内を通風させます。
　強制通風の方式は、大きく３つに別れます。

　①押込通風〜ファンを炉の上流に設置し、炉内に空気を送り込む通風方法。
　　炉内は正圧となるため、炉内の気密が不十分であると燃焼ガスが炉外に漏れ出し危険。

　②誘引通風〜ファンを炉の下流に設置し、炉内の燃焼ガスを吸引する通風方法。
　　炉内は負圧となるため、炉内の気密が不十分でも燃焼ガスが炉外に漏れ出すことはないが、体積の大きい燃焼ガスを吸引するために押込通風ファンより大きいファンが必要となる。

　③平衡通風〜ファンを炉の上流及び下流に設置し、通風する方法。
　　炉内は若干負圧になるため、燃焼ガスの炉外漏洩はほぼない。
　　通風抵抗が大きいボイラーでも、両方向から通風するために大きい通風力を得ることができる。
　　必要な動力は押込通風より大きく、誘引通風より小さい。

　以上の説明により、選択肢３が誤っていることがわかります。

正答は「３」です。

正解は「3」です。

通風に関する問題です。

1．正しいです。

記述の通りです。通風とは炉内～煙道～煙突に流れる空気及び燃焼ガスの流れの事を呼びます。

2．正しいです。

記述の通りです。標高が高いほど気圧が低くなり空気が流れやすくなりますので，煙突の高さが高いほど自然通風力が強くなります。

3．誤りです。

押込通風方式では通風系統が大気圧より大きくなるため，高温の燃焼ガスや未燃分が外部に漏洩しないように気密構造としておく必要があります。

4．正しいです。

燃焼ガスは高温となり膨張し体積が大きくなりますので，誘引通風機は大型のファンとなります。

5．正しいです。

平衡通風は押込通風機および誘引通風機を併用する方式で，高い通風力が得られます。また，誘引通風機の動力が低減されます。