二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問16
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
油だきボイラーの点火時に逆火が発生する原因となる場合として、最も適切でないものは次のうちどれか。
- 煙道ダンパの開度が不足しているとき。
- 点火の際に着火遅れが生じたとき。
- 点火用バーナの燃料の圧力が低下しているとき。
- 煙道内に、すすの堆積が多いとき又は未燃ガスが多く滞留しているとき。
- 複数のバーナを有するボイラーで、燃焼中のバーナの火炎を利用して次のバーナに点火したとき。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、油だきボイラの点火時に逆火が発生する原因となる場合について問われています。
逆火(バックファイア)とは、燃料ガスの噴出速度よりも燃焼速度が速くなり、バーナ配管に火炎が逆走する現象をいいます。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.煙道ダンパの開度が不足すると、燃料の噴出速度が遅くなるため、逆火が発生しやすくなります。
2.点火の際に着火遅れが生じたときは、逆火が発生しやすくなります。
3.点火用バーナの燃料の圧力が低下している場合、燃料の噴出速度が低下するため、逆火が発生しやすくなります。
4.煙道内に、すすの堆積が多いとき又は未燃ガスが多く滞留している場合は、燃料の噴出速度に影響がないため、逆火の原因とはなりえません。
これらは、煙道内での二次燃焼の原因となりえます。
5.複数のバーナを有するボイラで、燃焼中のバーナの火炎を利用して次のバーナに点火したときは、逆火が発生しやすくなります。
以上の説明により、選択肢4が誤っていることがわかります。
正答は「4」です。
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02
煙道ダンパの開度が開いてない場合、煙道誘引が無いわけですから、
炉内がプラス圧になりやすくなり逆火の危険があります。
2.適切である。
点火タイミングが遅れた場合、油が炉内周辺に飛び散っている事が考えられ、
火が付いた時に一気に燃え広がり逆火する可能性があります。
3.適切である。
点火用バーナの燃料の圧力が低下している時は、燃料の噴出が弱いので逆火の危険があります。
4.適切でない。
煙道内に、煤の堆積が多いとき又は未燃ガスが多く滞留している場合は、
点火をしてはいけないです。とても危険で爆発の可能性があります。
煙道清掃及び炉内パージを行うべきです。
5.適切である。
複数のバーナがある時は、一方のバーナでもう一方のバーナに点火してはいけないです。
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03
正解は「4」です。
「逆火(ぎゃっか)」とは、バックファイアともいい、点火と同時に燃焼室内のガスが小規模の爆発的燃焼を起こし、炉外に火炎が吹き出すことです。いわゆる小爆発です。
これとは別に、バーナ内部や配管に火が戻ることを「逆火(さかび、フラッシュバック)」と呼び、区別している参考書もあります。
1.正しいです。
煙道ダンパを全開し十分に換気することをせずに、可燃ガスが残っている状態で点火すると逆火の危険があります。
2.正しいです。
着火が遅れ、炉内に燃料が多く出てしまった状態で点火すると、逆火の危険があります。
3.正しいです。
点火用バーナ(パイロットバーナ)の燃料圧力が低いと、点火用バーナが上手く点火できなかったり、点火用バーナの火炎が安定せずメインバーナへの点火が上手くいかなく、着火遅れということが考えられますので、これも適切かと思われます。
4.誤りです。
この選択肢では「煙道内」にというのがポイントで、煙道は燃焼室の外ですから、そこに未然ガスやすすがあっても、点火時の逆火の危険は少ないと考えられます。
もちろん、燃焼室内の未然ガス(一酸化炭素等)は、ダンパを開けてしっかり換気しないと点火時に爆発の危険があると思います。
5.正しいです。
複数のバーナを有するボイラーでも、点火源やパイロットバーナを利用して一つずつ点火します。
燃焼中の(メイン)バーナの勢いよく燃えている火炎で隣のバーナも点火してしまおうなど、いかにも爆発しそうに思います。
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