二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問29

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問題

二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの燃料の燃焼により発生する NOx の抑制方法として、誤っているものは次のうちどれか。
  • 排ガス再循環法によって燃焼させる。
  • 濃淡燃焼法によって燃焼させる。
  • 高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を短くする。
  • 排煙脱硝装置を設置する。
  • 硫黄分の少ない燃料を使用する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「5」です。

設問は、ボイラの燃料の燃焼により発生するNOxの抑制方法について問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.排ガス再循環法によって燃焼させると、酸素との接触機会を減らすことによって、NOxを抑制できます。

 2.濃淡燃焼法によって燃焼させると、理論空気比でピークになるNOxの生成を抑制できます。

 3.高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を短くすると、高温で発生しやすくなるNOxの発生を抑制できます。

 4.排煙脱硝装置を設置することにより、排ガス中のNOxを除去することができます。

 5.窒素分が少ない燃料を使用することにより、NOx生成の絶対量を減らすことができます。
   硫黄分の少ない燃料を使用することで抑制できるのは、SOxです。

以上の説明により、選択肢5が誤っていることがわかります。

正答は「5」です。

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02

1.正解です。
排ガス再循環法とは、燃焼用空気に排ガスを混ぜ、体積を増し、
酸素分圧を下げ燃焼温度を下げるNOx低減方法をいいます。

2.正解です。
濃淡燃焼法とは、適正空気比燃焼で燃焼するとNOxの濃度が上昇しやすい為、
燃料過剰燃焼状態と空気過剰燃焼状態を意図的に作りNOxを低減する方法です。

3.正解です。
高温燃焼中にNOxの濃度が上昇する為、滞留時間を短くするのは、
NOx濃度を下げるのに有効です。

4.正解です。
排煙脱硝装置を設置すれば、NOxを取り除けます。

5.誤りです。
硫黄分は、SOxに関係します。NOxには関係ありません。


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03

正解は「5」です。

1.正しいです。

NOxが多く出るのは、高温で燃やしたときです。燃えすぎると、高温になり、NOxが多く出ます。

ですから、燃焼を抑制することがNOxの抑制策になります。

排ガス中には酸素が少ないですから、それを循環させ燃焼用空気に混ぜることで、燃焼を抑制できます。

2.正しいです。

濃淡燃焼法とは、複数のバーナで、濃火炎(酸素に対して燃料多め)と淡火炎(酸素に対して燃料少なめ)をつくり、NOxを抑える技術です。

奇妙に思えるかもしれませんが、NOxが最も多くなるのは、酸素と燃料が理想的な燃焼の場合だからです。

3.正しいです。

NOxが多く出るのは高温燃焼時です。

4.正しいです。

「硝」という漢字は、窒素を含む化合物に使われます(例:硝酸 HNO3)。脱硝装置は、燃焼ガスに含まれるNOxをアンモニアと反応させて窒素と水に分解し無害化します。

5.誤りです。

窒素酸化物の抑制方法ですから、硫黄分は関係ありません。

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