二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問3
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの鏡板について、誤っているものは次のうちどれか。
- 鏡板は、胴又はドラムの両端を覆っている部分をいい、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管板という。
- 鏡板は、その形状によって、平鏡板、皿形鏡板、半だ円体形鏡板及び全半球形鏡板に分けられる。
- 平鏡板の大径のものや高い圧力を受けるものは、内部の圧力によって生じる曲げ応力に対して、強度を確保するためステーによって補強する。
- 皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っている。
- 皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、半だ円体形鏡板に比べて強度が強い。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラの鏡板(かがみいた)について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
鏡板は、胴又はドラムの両端に取り付けるための覆蓋部分をいい、煙管ボイラのように管を取り付ける鏡板は、特に管板(くだいた)といいます。
鏡板は、その形状によって、平鏡板、皿形鏡板、半だ円体形鏡板及び全半球形鏡板に分けられます。
平鏡板は鏡板の中では一番強度が弱く、大径のものや高い圧力を受けるものは、内部の圧力によって生じる曲げ応力に対して強度を確保するため、ステーによって補強します。
皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っています。
皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、半だ円体形鏡板に比べて強度が弱いです。
鏡板の中では平鏡板<皿形鏡板<半だ円体形鏡板<全半球形鏡板の順に強くなります。
以上の説明により、選択肢「皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、半だ円体形鏡板に比べて強度が強い。」が誤っていることがわかります。
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02
正解は、 「皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、半だ円体形鏡板に比べて強度が強い。」です。
正しい記述です。
問題文のとおりです。 ドラムの端っこの部分をこのように呼びます。
正しい記述です。
鏡板の強度は、①平鏡板、②皿形鏡板、③半だ円体形鏡板、④全半球形鏡板の順番で強くなります。
形状は、①から④の順番で徐々に丸味を帯びて球状になります。球状の全半球形鏡板が、最も強度があります。
正しい記述です。
平鏡板は、内部から蒸気圧がかかると比較的弱い構造になる為、補強材(ステー)を取付けます。
正しい記述です。
皿形鏡板は、端から胴に向かって『球面殻部』『環状殻部』『円筒殻部』の3つの構造部分から成り立ちます。
誤った記述です。
鏡板の形状は、球状に近づくにつれ内部からの圧力に対して強度を持つようになります。
よって、皿形より半だ円体形の方が球状に近くなる為、強度は強くなります。
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03
正解は「皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、半だ円体形鏡板に比べて強度が強い。」です。
胴やドラムの両端を覆っている部分のことを鏡板(かがみいた)と呼び、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管板(くだいた)と呼びます。
鏡板はその形状によって、「平鏡板」「皿形鏡板」「半だ円体形鏡板」及び「全半球形鏡板」に分けられます。
平鏡板は文字通り平(たいら)で、全半球形鏡板では半球状となります。
平鏡板の大径のものや高い圧力を受けるものは、内部の圧力によって生じる曲げ応力に対して、強度を確保するためステーによって補強します。
主要なステーにはガセットステーや管ステーがあります。
皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っています。
平鏡板、皿形鏡板、半だ円体形鏡板、全半球形鏡板の順に強度が強くなります。
球体では応力が全体に均等にかかり分散するのに対し、平になると応力が集中する部分が出てくるからです。
天然ガスのタンク等が球体になっているのはこのためです。
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