二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問8
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラーに給水する遠心ポンプは、多数の羽根を有する羽根車をケーシング内で回転させ、遠心作用により水に水圧及び速度エネルギーを与える。
- 遠心ポンプは、案内羽根を有するディフューザポンプと有しない渦巻ポンプに分類される。
- 渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。
- ボイラー又はエコノマイザの入口近くには、給水弁と給水逆止め弁を設ける。
- 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや上方に取り付ける。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラの給水系統装置について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.ボイラに給水する遠心ポンプは、多数の羽根を有する羽根車をケーシング内で回転させ、水に遠心力を与えることによって、圧力及び速度エネルギーを与えます。
2.遠心ポンプは、案内羽根を有するディフューザポンプと、有しない渦巻ポンプの2つに分けられます。
この設問はよく出てきますので、覚えましょう。
3.渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれており、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられます。
4.ボイラ又はエコノマイザの入口近くには、給水弁と給水逆止め弁を設けます。
5.給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付けます。
安全低水面よりも下方に取り付ける理由は、ドラム内の蒸気に、蒸気より温度が低い給水が直接触れて圧力の変動を起こさせないためです。
以上の説明により、選択肢5が誤っていることがわかります。
正答は「5」です。
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02
正解は5です。
1. 正しい。記述の通りです。ポンプとは、機械仕事により、流体に圧力及び速度を与える機械です。
2. 正しい。遠心ポンプは、案内羽根を有するディフューザポンプと、有しない渦巻ポンプに分類されます。
高圧ボイラーではディフューザポンプ、低圧ボイラーでは渦巻ポンプが使用されることが多いです。
3. 正しい。渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられます。
4. 正しい。記述の通りです。
5. 誤り。給水内管は胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付けます。
上方に取り付けると、高温蒸気に低温の水が接触し、蒸気が冷えてしまうためです。
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03
正解は、 5 です。
1.正しい記述です。
羽根車の中心から吸い込まれた水は、外向きに流れます。そして、速度エネルギーは、ケーシングを通過する間に圧力エネルギーに変換されます。
2.正しい記述です。
ディフューザポンプは、段数を増加することによって圧力を高めることができます。高圧のボイラーなどに用いられます。
3.正しい記述です。
渦流ポンプは、小さい吐出量で高い揚程が得られる特徴があります。小容量の蒸気ボイラーなどに用いられます。
4.正しい記述です。
給水弁をボイラーに近い側に設置し、逆止弁を給水ポンプ側に取り付けます。この配置の理由は、逆止弁が故障した場合に、給水弁を閉止しボイラーに蒸気を残したまま修理ができるようにする為です。
5.誤った記述です。
給水内管の位置は、ボイラー水が安全低水面まで低下しても水面上に現れないように安全低水面よりやや下方に設けます。よって問題文の取付け位置の記述は、誤りです。
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